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絵本

2017年8月 2日 (水)

たいふうのひ

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「たいふうのひ」
武田美穂 作
講談社 本体1400円


ぼくはおねえちゃんと二人でおじいちゃんの家に来ている。パパやママは後から来るということで、なぜかおねえちゃんはぷりぷりとご機嫌が悪い。ところでどうも台風がくるというのでおじいちゃんもおばあちゃんと家のまわりを片付けたりいそがしい。台風ってどんなのかなぁ?!見てやるぞ、絶対!外の音が大きくなってきた。僕は眠れなくて、窓のそばで外を見ていたら、いつのまにかおねえちゃんも側にきた。
 なんでも好奇心いっぱいの子ども、おそらくはじめて台風がくるというので、まだ、それが怖いものかもどんなものかもわからない子どもの台風初体験が絵本に描かれている。
台風の目に入ると静かで、また荒れることなども作者はきちんと描いている。ただ作者の描く台風はきれいに感ずるのは明るい画風だから?時々外国の絵本で描かれている台風はもっと暗くて暴君だ。
 台風初体験。怖い、悲しい目にあわなくて良かったね。おじいちゃん、おばあちゃんの家でしっかり守られていたからだと思います。

2017年8月 1日 (火)

本の子

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「本の子」
作オリヴァー・ジェファーズ
サム・ウィンストン
訳 柴田元幸
ポプラ社 本体1600円

私は本の子、少女が本の上にいます。本には鍵がついています。裏表紙にはその鍵が1本、さあ本を開いてみましょう。本の子が本の世界を案内してくれます。本の子は想像力の筏に乗ってきました。あなたを誘いにきました。本の世界につれてってくれます。本の世界って?この本をひらくとこんな言葉が書かれています。「宇宙は原子でなく、物語でできている」私もそうです。いままで生きてきた私の歩みは本の世界でした。私は物語で生きてきたのです。いつかその物語から解放される時がくるでしょう。でも、物語の世界で生きてきたから私はここにいて、決して無になることはありません。
 この絵本のすごいのは、本の子の世界が40からの名作がつまっているということです。みひらきにはたくさんの名作が描かれています。ひろって読むと頭がクラクラしてしまいました。これはすべて新訳(柴田元幸による)とのことです。よくみると知っている本もあればはじめてきく書名もあります。「わたしたちの世界はだれでもこれるところ」「想像力は自由だから」さぁ!本の子の案内で冒険の道に行ってみましょう。

2017年7月29日 (土)

うみべのまちで

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「うみべのまちで」
文/ジョアン・シュウォーツ
絵/シドニー・スミス
訳/いわじょう よしひと
BL出版 1600円

男の子は両親と妹で暮らしています。とうさんは海の下の炭坑で働いています。とうさんは炭坑の下で働いた人たちのおかげで皆はいるといいます。ぼくのうちからは海が見えます。今日はとてもよいお天気で海はキラキラと光っています。その下のくらいトンネルで父さんは石炭を掘っています。ぼくはともだちと遊びに行った。公園のブランコに乗っておもいきりこぐと、うみが遠くまで見えます。海は光っています。その下のトンネルでとうさんは石炭を掘っています。まっくろになって帰ってきたとうさんはぼくをぎゅっと抱きしめてくれます。まっくろのまま。時にはみんなで太陽がゆっくり沈んでいくのを見ます。じいちゃんもこうやって石炭を掘ってきました。ぼくもきっと海の底のトンネルで働くんだ。ゆっくり眼をつぶるといろんなことを考えます。
 この絵本の舞台カナダのケープ・ブレトン島はスコットランドやアイルランドからの移民が多いところです。現地の人たちとの摩擦もあり、人びとの生活は貧しくつつましい。こうやって歴史はつづられていきます。
 世界でも有数の海のきれいな島です。本文は父親から続いている働き方、繰り返しのフレーズ”とうさんはうみのした。くらい トンネルでせきたんをほっている”おさえた色、光った海、太陽ががゆっくりとうみに沈んでいく。カバーをとってみてください。陽がしずんでいく海、その海があなたの前にあります。

2017年7月18日 (火)

手おけのふくろう

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「手おけのふくろう」
ひらののぶあき ぶん
あべ弘士 え
福音館書店 本体1400円


毎日暑い日が続いて、店はあまりお客さまがありません。かといって学校図書館の仕事がまだまだ終わっていないので、それと細かいことがきちんとできていないので(たとえば伝票の整理など)それなどに追われています。今日から8月まで店の営業時間を変えての初日です。3時開店などとどんな様子になるのかとおもいましたが、なんのことはない、私は取り次ぎからの荷物を受けるのに10時前から店にでているので、実質的にはあまりかわりません。お客様からどういう意見がでるかまだ良くわかりません。
 ところでいつものように9時頃千葉高校をとおりかかって不思議なことがありました。セミが鳴いて、私は今年初めて聞いたので”あぁ!夏!”としばらくどこで鳴いているのかとキョロキョロしていたら、なんと、鶯の鳴き声が聞こえてきました。この暑さの中鳥たちは静かです。いつもなら4時頃にはちょっとうるさいくらい鳴き声が聞こえるのですが静かです。もう子育ても終わり、幼鳥がうろうろするのが見られるのですが、それもあまり見受けられません。
 この絵本は大きな木のウロが使えなくなって、古い民家に乾かす為に軒に吊るしておいた手おけのなかで子育てをしたつがいのフクロウの話です。無防備な手おけのなかでの子育て、それを静かに見守った農家の人、それから毎年手おけのなかでフクロウが子育てをした話が描かれています。北の国で実際にあったはなしを作者は淡々と語っています。画家の絵は丹念に描かれていて、いっとき忙しすぎて(動物園に勤めていた)絵が荒いのが気がかりだったのですが、最近は丁寧に描かれています。たとえばこの絵本の雄のフクロウと雌のふくろうの目なざしが違います。フクロウの神秘性も良く描かれています。きびしい自然のなかでの生きもののくらし、静かに見守るのが私たち人間の心しなければならないことなのでしょう。

2017年7月15日 (土)

さかさことばー東君平

久しぶりに、というか東君平の新刊をなつかしく見た時、亡くなって30年もたったというのに驚いてしまった。そういえば新刊がでなかったこともあって、いつのまにか小さなお話集はなくなってしまった。
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T
「こねことこねこ」
「うたうたう」
さく・え 東君平
廣済堂あかつき 本体各880円



この2册は著者没後30年の記念出版、2冊ともいわゆる回文=さかさ言葉の絵本です。こういう絵本をみると絵の力をつくづく感じます。昔話でもいえるのですが本来は言葉から言葉、聞くー話すがもとになっていました。だからきわめて限定的なものでした。昔話でいうとその地方の言葉だったり、ものだったり、だから日本列島のように長細い国ではそのところで使っている言葉、いわゆる方言で語られ、聞くと解るその人たちにはとてもおもしろいのですが、聞くことだけではなにを表現しているかわからない、ましてこどもたちには経験がすくないこともあってとてもわかりにくい、言うー聞くには制約があります。けれどそこに絵という見て理解するものが入ってくるとしっかり解ります。絵や音楽の強さ、特徴です。
この本の回文はただならべられても解りにくいところがありますが著者の独特の絵では眉毛の描かれている犬や猫たちがいっしょになって唱えます。実際は良く解らないものの名前がありますが、となえているうちに人間臭い犬や猫が語りかけてきます。しかもカラーはとても鮮やかです。
ーとなえてみよう、さかさことば=うえからよんでもしたからよんでも同じ1巻目は「生きもの」2巻目は季節、唱える時は元気良く、大きな声で、まわりの人たちで読んでみると楽しい!

2017年7月11日 (火)

いいおてんき

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「いいおてんき」
こどものとも年中版 8月号
なかのゆき 文
井上文香  絵
福音館書店 本体389円


毎日ひどく暑い日が続きます。風があるので日陰にいくと少しは涼しい、木陰で本を読む、家でちょっと昼寝をする、どちらもいい感じです。でも、九州のほうでは洪水、崖崩れでまた、たくさんの人が家族をなくしてしまったり、被害がひどいと連日ニュースで読むとなんだかそんなことを言ったらら申し訳ありません。
 この絵本の主人公ともちゃんは夏休みにおじいちゃんとおばあちゃんのところにお泊まりに行きました。おじいちゃんおばあちゃんの家は田舎にある、そして、畑にいって経験したことが描かれている絵本ですが、おじいちゃんおばあちゃんの家はどうやら農家のようです。趣味の家庭菜園だったら畑に行くのにトラックは使わないと思います。いま全部とは言いませんが夏休みにおじいちゃんおばあちゃんの家に行く子どもは少なくなったのではないかとおもわれます。ともちゃんのおじいちゃんおばあちゃんはともすると私の世代かもしれません。ともちゃんくらいの子どもで田舎をもっている子どもは少ないのではないか、私の世代でも兄弟が少なかったりして、両親が亡くなると生家に帰ることが少なくなります。兄弟が元気でいてくれると帰ったりしますが、お墓参りに行くのが精一杯です。
 それはともあれ私にはとてもなつかしい夏の日の絵本です。トマトはトマトらしく育っていますし、とげとげのキュウリもりっぱなカボチャも一瞬幼かった頃にかえった、農家ではなかったのですがこういう風景はふつうに見られました。土くさくて、夏くさくて、人間くさくて、雨が降ると一瞬土煙りがたって、乾いた大地がごくごくと水を飲むような情景になります。
”あぁ!いいてんき”ともちゃんのようにおもわず大声をあげたくなりました。

2017年7月 5日 (水)

おばけえんはすぐそこです

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「おばけえんはすぐそこです」
ーこどものとも8月号ー
山﨑るり子詩
石黒亜矢子絵


湿っぽい梅雨の毎日、ニュースでは豪雨の九州北部の様子がとぎれることなくながれてきます。私の家はテレビがないので、ラジオのニュースを聞くだけですが、予断をゆるさない大分県や福岡県の様子です。耳から聞くことと違って目で見えることは瞬時といえ心に強く残ってしまうことです。
 今月の月刊誌は目につく、売れることでもあるけれどちょっとためらってやめてしまう人もあります。それは絵が強烈、おばけがでてくるのだけれどそれはあたりまえですが”子どもには怖いことだから”といいながらも”でもどうしてこういう絵が好きなのかしら?と私に同意を求められてぶつぶつと・・・。でも私はこの絵描きさんの絵は好きなので”愛嬌があって私は好きだけれど”と言います。おばけえんのせんせいはふたまたしっぽのふるギツネです。生徒は表紙を見てください、みつめ小僧を先頭に十人?化け猫ものっぺらぼうもみんな古典的なお化けです。おまけに詩と書いてあるようにことばあそびの文です。でも、こわいという子にはすすめません。先生が皆に読んでやるとおもしろい、みんなで声に出して読んでもおもしろく感じます。大きな声でおまじないのように!
 

2017年7月 3日 (月)

カーテンふわり

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「カーテンふわり」
こどものとも0・1・2  8月号
澤口たまみ 文
どいかや 絵
福音館書店 本体389円


今日は今年最高の暑さとか、千葉市は33度とニュースはいっています。昨夜も暑かったと今日の読書会に来た人たちがいっています。でも、陽が落ちて夕闇が迫る頃の帰り道、ゆっくりと学校の木々の間を歩いてくると風が吹いてきます。この絵本の表紙のように7月の風はゆっくりカーテンの間を吹いていきます。時々カーテン越しにお客さまがみえます。この絵本のようにチョウは入ってくることがあっても雀がはいってくることはありません。絵を描いているどいかやさんは千葉にお住まいです。そこは同じ千葉ですが街中でなく、山間部なので、雀や時にはリスもやってくるかもしれません。わたしの住んでいるところでは、これから夏盛りになると夜の電気に誘われて、カブトムシやカンブンは良く入ってきます。特になるべくエヤコンをつかわないようにしているので、風といっしょに昆虫類は良く来ます。セミはかしましく鳴きながら入ってきますが、あとは電燈のまわりをうるさく”きたぞ!きたぞ!”とバタバタと音をたててさわぎまわるのでつかまえて外へ、でもまた光をめがけて入ってきます。
 カーテンを揺らす風はやさしい風、できれば風の下でちょっと一休みとねっころがって本でも読む、あぁ!これはおとなの願望ですね。幼い子どもは風に揺れるカーテンの向こうに何をみているのでしょうか。

2017年7月 2日 (日)

れっしゃがとおります

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「れっしゃがとおります」
ーかがくのとも8月号ー
岡本雄司さく
福音館書店 本体389円

今月の福音館書店の月刊誌「かがくのとも」はなんといってもまた、千葉の小湊鉄道をはしっている列車の話なので紹介したいとおもいます。電車といってもディーゼル列車で市原市の五井駅からホームを乗り換えて上総中野までの小湊鉄道を走るようすが描かれています。あさ出発です。!列車は走ります。最初にはさまざまな家があり人も見えます。そのうちに緑一面、農作業をしている人が1人、道には車が1台きり、川をわたり所々の駅につくと人が乗ってきますが、まわりではテニスをしていたり、バスがとまっているだけです。また走り出した列車の廻りは今度は動物があちこちに見えます。働いている人というより観光地、虫取りの家族がいたり、廻りは山というか森が続いていて、その中をただ、ただ列車は走ります。いよいよ終点の駅上総中野です。(この鉄道は会社はかわって海にむかってJR大原駅までいすみ鉄道が続いています。)付録についている大判一枚の絵地図、空から見た様子が描かれているのですがこの沿線のようすがよくわかります。
 この場所には「出発進行!里山トロッコ列車」 (かこさとし作 偕成社刊)が刊行された時に会留府にいらっしゃる人たちで行ったことがあり、このブログでもそのことを紹介しました。その時の目的は列車に乗るということより、途中にみられる逆転層を見るのが目的でした。
 この本ではそれとちがって列車に乗ることが中心です。ともかく電車が大好きな子どもたちはきっとぼろぼろになるくらいの愛読書になることでしょう。子どもだけでなく毎日があまりにも気ぜわしい生活をしていると、こんな風景のなかにしばらくぼっとひたっていたいような気持ち。
 いよいよ7月がスタートしました。千葉市の公立小中学校は15日から夏休みがはじまります。

2017年6月25日 (日)

あめのひ

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「あめのひ」
サム・アツシャー作・絵
吉上恭太 訳
徳間書店 本体1600円


今日は雨降り、早くやまないかなぁ!男の子が外に行きたくて窓の外をながめています。雨が降っていてもへいちゃら。どのくらい雨を食べられるか?水たまりは飛び込む為にあるんだよ!長靴はいてばしゃばしゃと歩くのもおもしろいよ。でも、おじいちゃんは!雨がやんだらだ”と手紙を書いている。やっと書き終わって”手紙をだしに。”あめやんだよ!”男の子の元気な声が本の中から聞こえてきそうです。水で体が濡れてもへいきなのは犬と子ども?ちなみに猫は体がぬれるのはきらいです。
 この絵本の物語は男の子の想像だろうか。現実に舟が出るほど雨が降ったら大変だ。おとなのおじいちゃんも楽しかったようだ。雨をめぐって幼いこどもとおじいちゃんは楽しい時を共有できた。おじいちゃんと子どもには同じ時間がながれている。rain千葉は今日も梅雨の空でした。
 

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