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2018年6月29日 (金)

ぼくのなまえはへいたろう

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「ぼくのなまえはへいたろう」
灰島かり 文
殿内真帆 絵
福音館書店 本体1200円

ぼくの名前は「むらしげ へいたろう」ぼくはこの名前が嫌いだ。おならのへーや昔の人みたいだとかいってからかわれるからだ。こんないやな名前は変えられないのかなぁと思って仲良しの友だちにきいたり、お父さんに聞いてみました。結論からいうと名前を変えるのは(戸籍上の)なかなか難しくてちゃんとした理由をつけて家庭裁判所に届け出なければならないのです。この名前はお父さんがつけたのですが、お父さんはとってもかっこよくてなかなか良い名前だと思っています。お父さんは世界ではいろいろな風習があって、生まれてすぐに名前をつけない人たちもいること、その理由はある時期になるまで子どもが育つかわからないからとか、ある年齢になるまでの子どもは神様のものという考え方があるとか、それに流行もあって、今かっこよくてもてはやされても、時代がかわりそうではなくなることもあることを話してくれました。へいたろうはそれでもいい名前だと納得したわけではないけれど、なまえは中身、つまりへいたろう自身の問題だと気がつきます。名前をとおしてへいたろうはすこし成長しました。
名前で思うのは「ゲド戦記」です。そして、瀬田貞二さんがものの名前について名著「幼い子の文学」に書いていらっしゃいます。また、いま、なかなか承認されない夫婦別姓の法律的なことなど、契約社会では現実的にも非常に重要な問題です。極端にいうと国を揺るがせる問題だということになります。
 
この本は今は廃刊になった「おおきなポケット」2005年12月号のなかの文に加筆して編集されたものです。そして作者の灰島かりさんは2016年に亡くなっています。「絵本をどう読むか」についての評論をまとめて2017年11月に「絵本を深く読む」というタイトルで刊行されています。なかなか絵本についての適切な評論家がいなかったので私はとても注目していた作家のひとりで、この本については機会をみて紹介したいとおもっています。


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