世界はまるい
「世界はまるい」
ガートルード・スタイン文
クレメント・ハード絵
マーガレット・ワイズ・ブラウン編集
みつじまちこ訳
アノニマ・スタジオ 本体1600円
この本は作者にひかれて手にとってみた。スタイン/クレメント・ハード/ワイズブラウン、ちょっと前のいまでは古典といわれている絵本の絵や作者だからだ。実際は昔ポプラ社からでていたとのこと、私は知らなかった。けれど、オビに書かれている文、どこかで前に読んだことがある。
「むかしあるとき、てくてくとことこ歩いていくと 世界をぐるっとひとまわりすることができました。」ピンクの色の紙に紺色で文字が描かれている。ちょっと今の私にはピンクが強すぎて目が痛い。自然と作者が希望する様にゆっくり読み進むことになる。そして、文体 。も 、もなく文が切れ目なく続く。内容も物語でなく長詩なのでこれで良いのだと、声をだしてゆっくりと読むと、そう苦痛ではなくった。丸い地球を歩くように、9歳のローズになったように歌をうたいながら。
どこでだったかな?昔読んだような気がする。ちいさな女の子ローズの物語。しばらくして長田弘の「本を愛しなさい」みすず書房刊に書かれていたのだと思い出して、本をひっぱりだして、”あぁ!あった。”<ちいさなローズは大好きな青い色のいすを、山のてっぺんにおいて、そこにすわったとき、はじめて、じぶんのいるところにじぶんはいるのだ、それがじぶんのちいさなのぞみだった、ということを知る。The Way it is. スタインはそのことを、ただしくあざやかに語った人だ。P32より.>この本が出版されたあとすぐに戦争がはじまったと記されている。
最近のコメント