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2017年8月28日 (月)

ふたばからのおたより  -8月―

理想と現実と      

 皆さまの中にも新聞等で読まれた方もいるかもしれない。さまざまな事情で親と暮らすことのできない子どもたちの受け皿として、未就学児の75%を里親に委託しようという新たな数値目標を厚労省が発表した。(今現在の里親委託率は全国平均で20%に満たないという状況であるのに・・・) しかも3歳未満児は5年以内に、3歳以上の未就学児も7年以内には目標を達成しようと掲げたのである。
 現場は、呆然としている。施設の現場というより、施設の中で里親啓発を担う立場の現場職員として、掲載された夕刊の一面を見て、ぼーっとしばらく座りこんでいた。幼い子どもたちは、できるなら、その代替となる家庭で養育されてほしい。それは日々、子どもたちを育てている施設職員も同じ気持ちだ。でも、やってくる子どもたちの抱えているものの大きさ、子どもとはいえ人生の途中からの養育であることの難しさを身をもって痛感しているのも職員である。今のように里親家庭への支援体制が貧弱なまま、支援体制が絵空事のままに、足りない里親を増やせ増やせとというのには無理がある。委託された家庭でうまくいかず施設に再入所してくる子どもたちの数は一向に減らない。その一方で、里親家庭で細やかに育てられ、いくつかの山を乗り越えて、しっかりと社会に巣立っていく子どもたちの数は確実にもっともっと多い。保護された子どもたちのその後の人生は、誰が決めるのだろう。いったい誰に決められるのだろうか。突如跳ね上がった数値目標を前に考え込んでしまった。
 ある国で、頻発する児童虐待を何とかしようと法律を厳罰化したという。それでも、虐待は期待していたようには減らなかった。ところがそれから30年経って、突如激減した。何故だろう・・・、結論はこうだった。法律を厳罰化した時代に子どもだった人たちが親になったから。つい先日の研修で語られた、あるエピソードだ。
 そんなささやかなエピソードに希望を見出す。1世代2世代の単位で、物事はゆっくりと変わっていく。数値目標に振り回されず、方向を見定めたら、丁寧にゆっくり耕していきたい、そんな現場でありたいと思う。
Photo

写真は、今年も友人たちと見に行った清里萌え木の村の野外バレイ、今年の演目は「ジゼル」でした。昔の仕事仲間たちと、もう10年近く通っています。背景の暗い木々、飛び交う羽虫、その中に浮かぶ白い群舞、ポツリと急に雨が落ちてくる山の天気・・、そんな夏の夜を今年も味わってきました。
20

いつも泊めていただいているペンション、20周年だそうです。帰り際に小さなプレゼントをいただきました。「ファーストトレイン」という、木のぬくもりのする、とてもあたたかなペンションです。清里にいらっしゃったら皆様もぜひ泊まってみてください。

                   (の)

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これからの会

  • 子どもと本これからの会
    読書は知識や楽しみも含めて心の栄養を与えてくれます。そして考える力になります。 被災地の子どもたちに本を届けたい、身の回りの子どもたちの環境を考えていこうという、二本の柱をたててボランティア活動をすることで出発しました。 いろいろの方たちの希望と力を持ち寄って、すばやく、やわらかく、活動を続けていきたいと思います。参加される方は参加登録してください。 世話人 坂上・宮田・大山