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2017年6月27日 (火)

    ふたばからのおたより -6月―

     
            山谷のコーヒー店のこと

 昔、山谷のあるコーヒー店で待ち合わせたことがある。何で読んだのだったか、山谷に暮らす人たちに、本物のコーヒーの味を知ってもらいたいという志で本格的なコーヒー店を開店させた人がいる・・・そんな記事だった。
 たまたま同じ仕事仲間の女性ばかり4、5人集まる機会があったので、わざわざその店で待ち合わせた。店に来る途中の橋のあたりで、男の人たちが喧嘩していた。「わあ、怖かったー」と飛び込んできた友人もいれば、ニコニコと歩いてきた友人もいた。コーヒーを1杯ずつ飲んで、それからどこに行ったのだっけ、覚えてない。調べてみると、その『バッハ』という店は、まだ山谷にあるらしい。
なぜ急に思い出したかというと、先日、野本三吉さんという方のお話を、たまたまある研修で聞いた。野本三吉さんの本は、一時期何冊か続けて図書館から借りて読んだ記憶がある。
横浜寿町の生活館相談員から横浜児童相談所の児童福祉司、後に沖縄に移住された方だが、私が読んだのは児童相談所時代の本が中心だったと思う。お話を伺いながら、何となく山谷で飲んだコーヒーのことを思い出した。
 自立援助ホームで働いていると、それまでの人生では出会わなかった少年たちに、何人も出会った。M君は、ニヤーっと笑うのんびりした男の子で、当時18歳くらいだったろうか。給料日にお金を使い込んで帰ってきた。その頃のアルバイトは、みんな現金払いだった。職員に注意をされると、日頃のM君からは想像できない激しさで、唾を飛ばしながら喰ってかかってきた。
「あんたらはいいよ。大学行って、結婚して、家庭持って。俺たちに何があるんだよ。学校にも行けねえ。結婚だってできねえ。自分で稼いだ金でパチンコして何が悪い!」
そこまで言ってバツが悪くなったか「なあんちゃって・・・」とニヤリと笑ってごまかしたと思う。それがM君の表現だったから。そのうちM君もホームを出て、日雇い労働者になった。たまに、お金を借りに来て、たまに返しに来た。いつもニヤーっと笑ってた。どんなおっちゃんになったろうか。

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写真は、そのコーヒー店のマッチ。確かとってあったはずだと探したら出てきました。気にいった喫茶店のマッチ箱を大事に集めていた時代もありました。  (の)

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