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2017年2月17日 (金)

わたしたちが自由になるまえ

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「わたしたちが自由になるまえ」
フーリア・アルバレス
訳/神戸万知
ゴブリン書房 本体1500円

ドミニカ共和国ってどこにあったっけ?ほとんどの人がそんな認識しかもっていないと思います。そしてかってあったことの真実をもとに書かれているとはいえ、あまり切実には思えないのが私たちの気持ちかもしれません。この物語は時代と状況はちがいますが、ドミニカ版アンネの日記のような物語といったらなんとなくわかるかもしれません。アンネの日記ではアンネは殺されましたが、この物語にでてくる主人公アニークのいとこがアメリカに渡っています。(圧政をのがれるために)作者はこのいとこと思われます。
 ドミニカでは1930年から1961年までトルヒーヨ大統領の独裁政治が続いていました。アニークは大統領を尊敬していましたがいとこたちが突然アメリカにいってしまい、それからも次々に親しい人がいなくなります。アニークは真実を知ります。そして、父たちが囚われアニークも母と乳母?も身を隠せずにはいられなくなります。物語の後半はクローゼットに隠れた生活のなかで日記を書くことがが生きていくことの支えになるアニークです。それはアンネの日記がいまなお若い人たちに読まれていると同じ、その中にはアニークの瑞々しい情感があふれているからだと思います。
 私たちは未来を考える時にやはり過去を振り返ります。それはなにも国家ということではなくとも、日常のなかで自分の生き方を思うとき、困難なことに突き当たったとき、身近な人が亡くなったりしたとき、新しい命の誕生を迎えたとき、全てにあてはまることです。
 でも、国家によって命があぶなくなるなんてありえないとおもうかもしれませんが、おこりうることです。(いまメディアでとりあげられている共謀罪などもそんな視点から考えなければならないことだとおもいます。)今はそうではないけれどあまり遠くない未来に私たちもアニークのようなことがおこるかもしれない、それは私の心配しすぎなことなのでしょうか。
 「わたしはただ日記をつけたいだけで、世界をすくいたいわけじゃないって、ママにいった」「手かふるえてしかたがないーだけど、世界の人に知ってもらうために、この記録を残したいー」アニータの日記より。12歳の少女の物語です。


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