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2016年12月29日 (木)

ふたばからのおたより ―12月―

     

             深夜の映画

 お餅つきを手伝いに来てくれた卒園生が、ポソッと言った。この頃はあまり、年末だ、新年だっていう気がしないんだよね・・・。介護職について3年、正月休みなんて特にないよ、とニコニコしながら付け足した。介護の仕事にしろ、養護の仕事にしろ、どんな時も変わりない毎日が続いていく。特に、クリスマス会だ餅つきだ、お正月だと大きな行事が続くこの時期は、もう早く過ぎてくれと、つい思ってしまう。
 以前勤めていた自立援助ホームでも年末年始は本当に忙しかった。在籍している子どもたちだけでなく、巣立って行った多くの青年たちの帰ってくる実家でもあったため、『お正月の家』の準備に夜中まで動き回った。大晦日の深夜、アパートへの帰り道、暗闇に光る自動販売機を見て「ああ、お前もまだ働いているんだなあ」としみじみと親近感を抱くくらい、すり減っていた。
 子どもの頃の正月やクリスマスは、もっと特別な日だったと思う。楽しみというより、新しい時間が始まるというシーンとした空気がとてもとても好きだった。
 正月の思い出の一つに、夜中遅くまで起きて、テレビ映画を見ていたことがある。大みそかの夜、昔はよく明け方近くまで古い映画をやっていた。『天井桟敷の人々』『空中ブランコ』『にんじん』・・・、ディヴィヴィエもフェリーニもジャン=ルイ・バローも正月の明け方に知った。秘めたロマンチストだった父と娘と、話もせず、ただテレビの画面をじいっと見続け、それぞれの胸に感じるものを抱えて、遅く布団に潜り込んだ。
そんな正月から、あまりに遠ざかってしまったな、と今思う。
 今年も一年、何とか無事に終えることができそうだ。耕して種を蒔くようにして始めた仕事も、少しずつだが動き始めている。こうして一年過ごせたことに、本当に感謝している。動き始めた仕事に誠実であれ、と思うほど、来年もまた忙しくなるかもしれないな、という予感もある。
 それでも、心の芯に小さなしんとした種を抱えていたいと思う。どんなに忙しくても心の小さな種は守り続けたいと思う。そして、来年は、もっと映画を見ようっと!!
P1010123_2
写真は、うちの庭のゆず。去年は一つも実をつけなかったのに、今年は小さな実がいっぱいです。年越しそばの隠し味と正月のなますにも使う予定です。   (の)


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12月の営業とお休み

  • 12月のお休みは28日までありません。
    *お休み 28日午後から1月4日まで *営業時間 10:30〜6:00 日曜日は1:30〜6:00

お仲間にどうぞ

  • 冬のおはなし会
    赤ちゃんからお年寄りまで、絵本を読んだりお話を聞いたり、さあ!はじまり・・・はじまり
  • 12月の定例会
    すべての集まりの定例会はお休みです
  • ー元気になる集まりいろいろー1月の予定
    *よいこ連盟(保育士・なろうとする人)12日(金)7:00〜                   *Y・Aの会 読書会(どなたでも)11日7:00〜 「とりあげる本 わたしを離さないで」     *学ぼう語ろう〜15日1:30〜「母の友1月号を読む(どなたでも) *絵本の会  19日7:00〜(誰でも)             *グループ放課後 読書会(公共図書館司書・その他)17日(水)7:00〜             *ボランティア講座 非公開 22日(月)10:00〜         *憲法カフェ30日(火)「沖縄は今」 28日(火)7:00〜(事前参加申し込み受付)        *羊毛チクチクの会 未定(事前参加申し込み受付)                                                                                                                         

できることから

これからの会

  • 子どもと本これからの会
    読書は知識や楽しみも含めて心の栄養を与えてくれます。そして考える力になります。 被災地の子どもたちに本を届けたい、身の回りの子どもたちの環境を考えていこうという、二本の柱をたててボランティア活動をすることで出発しました。 いろいろの方たちの希望と力を持ち寄って、すばやく、やわらかく、活動を続けていきたいと思います。参加される方は参加登録してください。 世話人 坂上・宮田・大山