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2016年11月28日 (月)

ふたばからのおたより -11月―

      

            キツネの言葉

 サン=テグジュベリの作品「星の王子さま」で、王子さまに出会ったキツネが言う。「たいせつものは、目に見えないんだよ。」 その言葉を時々、今までの人生の中で時々、心に思い浮かべてきた。「星の王子さま」を読んだのは、小学校4年生の時。クリスマスのプレゼントにもらったから、よく覚えている。特に好きだったかというと、よくわからない。が、王子さまが砂漠で倒れる最後の場面は、その挿絵と共にとても好きだったし、それと同じくらいに、あのキツネの言葉がずっと心にひっかかっていた。
 養護施設に身を置きながら、里親制度啓発の仕事をしている。施設だ、里親だ、とはそう簡単に言えるものでない。それでも、この立場になって実感するのは、「施設」で暮らす子ども達にとって「施設の子であること」を重たく感じる時があるのではないかなということ。できるなら、子ども達はもっと地域に散らばって、ばらばらに普通に見えなく暮らしてほしい・・・、もしかしたら、それが里親なのでは、と思ったりする。
 11月初めに、施設出身の若者たちの話を聞く会が、千葉市内で開催された。
 ある一人が語った。「施設で暮らしている間は、どこか恥ずかしいという気持ちが抜けなかった。施設を出て働き始めてから、なあんだ、ちっとも恥ずかしいことじゃないと自然に思えるようになっていた。」
 別の一人が語った。「僕は、大学に行ったのだけど、学生になってからかな、本当にいろんな環境の人がいて、僕は特別じゃないんだと実感した。それが僕の第一歩だった気がする。」
 『地域に拓かれた施設』が求められるようになった。それは子育て力が低下した地域に施設の持つ専門性を活かすことでもあり、たくさんの目を入れることで施設の安全や質の向上を目指すことでもある。でも、でもね、私だったら、もっと見えない暮らしがしたいと思う。見えない何でもない、本当に何でもないかけがえのない暮らしを、かけがえのない時間だから、たいせつに守りたいと思ってきた。『見えなくなること』の危険は養護の世界でずっと言われ続けてきたことなのだけど、それでも、日々の仕事の合い間に、ふと、キツネの言葉が頭をかすめる。
 たいせつなものは、目に見えないんだよ。
Photo

写真は、リーフレットの一部。制度を説明する時によく使います。施設養護が中心だった他の国々では、1960~70年代に大きな方向転換を行ってきたそうです。なぜ日本は取り残されてしまったのだろう、それが私の最初の疑問でした。     (の)

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11月の営業とお休み

  • 11月のお休み
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これからの会

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    読書は知識や楽しみも含めて心の栄養を与えてくれます。そして考える力になります。 被災地の子どもたちに本を届けたい、身の回りの子どもたちの環境を考えていこうという、二本の柱をたててボランティア活動をすることで出発しました。 いろいろの方たちの希望と力を持ち寄って、すばやく、やわらかく、活動を続けていきたいと思います。参加される方は参加登録してください。 世話人 坂上・宮田・大山