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2016年9月 5日 (月)

ひまなこなべ

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「ひまなこなべ」
アイヌのむかしばなし
文・萱野茂
絵・どいかや
あすなろ書房 本体1400円


アイヌのひとたちは沖縄の人たちと同じように日本人であるようなないような、とても切り離されている存在です。アイヌのひとたちは日本のあちらこちらに昔から住んでいた人たちです。山や川や自然全てに神(たましい)が宿っていたと信じていました。でもその事はアイヌの人たちだけでなく、日本人はすべてそう思っていました。その思いは現実の生活としっかり繋がっていた、現代の機械文明のなかでの私たちの意識のなかに今でも残っています。でも、現代はすっかり忘れてしまっているのも事実です。だから原発の問題もおこります。すべての頂点にたった人類は神のように全てを作り出し支配していくことができると思ってしまいます。アイヌの人たちはものにはすべて神が宿り、それらのものを私たちに与えてくれるかわりに、感謝の気持ちを含めて神をもてなし、神は天にかえったあともまた人々に豊かな物をあたえてくれます。神は熊のすがたに宿って私たちに恵をもってきます。この絵本はそのお話をもとにしています。昔ユペッ川上流の一番高い山を守るために天の国からやってきた神がありました。アイヌの人たちは大きいの熊なのでユペッ川の山の神と思い家まで運んで感謝の宴をもちました。踊りのなかに小さなかわいい踊りの上手な若者を見つけます。その若者をみそめた神は若者の正体を知ろうとたびたびアイヌの人たちにたくさんのお土産をもってきますが、若者の正体はいつもわかりません。
 文はアイヌの人たちの復権に力をつくした人です。それに画を描いた画家の絵はかわいい神さまになっています。どうしても、わたしたちがもっているイメージは厳つい荒ぶる神としているので今までの絵本などとちがいます。布と糸をふんだんに使い柔らかい楽しい神さまになっています。この神さまの名前が「ひまなこなべ」です。

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