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2016年9月23日 (金)

おおきなねことちいさなねこ

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「おおきなねことちいさなねこ」
石黒亜矢子 再話・絵
好学社 本体1500円


「むかし、むかし」とはなっていないけれど「あるところに、たいへんなかのよいおおきなねことちいさなねこがおりました。」昔話の定型な出だしです。おにぎりを見つけました。小さなねこがおおきなおにぎりをおおきなねこがちいさなおにぎり、お腹のすいた猫はすかさず相手のねこのおにぎりに視線がいって、おおきなねこは大きいのだから大きいおにぎりが必要だと言います。ちいさなねこはこれから大きくならなければならないのだから、自分こそおおきなおにぎりが必要だと言いはります。当然けんか、ますますおなかがすいてきたので誰かに仲裁をしてもらわねば、そこでさるに頼みます。このさるはなかなか曲者、二ひきのねこは騙されてしまいます。気の良いまぬけなねこ、対するさるはしたたかな知恵者、人間の世界でもそうやって庶民はいつも権力者に騙されてきていました。
 作者は妖怪ものを描かれる現代では第一人者かもしれません。妖怪というよりホラーとごっちゃになっていてなんだかきたなく?つまらない作品というか絵本が多いのですが、「恐怖」とか「妖怪」だか幼いこどもには「怪獣」だかごちゃごちゃになっていています。表情が豊かだということ、描き込みが多くて楽しめること、そして現代的なのだけれどしっかりと表現されていること、日本人の得意とする分野アニメのような表現が動きがあっておもしろいことなどがこの絵本の特徴です。本文はタテ組なので空間に描き込みが多いのが特徴的です。
 ところでこの絵本にはさるに対しての仇討ちが描かれていません。二ひきのねこは反省しますがおなかはぺこぺこです。かわいそうにね・・・・いいのですよ!こんどは賢くなるでしょうか。生きていくということはそれくらいシビアです。でも決して暗く終っていません。まん丸の月が煌煌と空に浮かんでいます。

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