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2016年6月13日 (月)

とびきりおいしいデザート

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「とびきりおいしいデザート」
300年まえから伝わる
エミリー・ジェンキンス文
ソフィー・ブラッコール絵
あすなろ書房 本体1600円

ブラックベリー・フールをめぐっての4つの時代、4つの家族の物語です。あとがきによるとフルーツ・フールは16世紀ころからある西欧文明の最古のデザートといわれているとのことです。300年位前、イギリスのライムで母子がブルーベリーを摘んでフールをつくりました。ベリーを摘んで潰し、手で搾乳した牛の乳を小枝でつくった泡立て器でシャカシャカとクリームを泡立てつくります。冷やすのは岡にある穴蔵、一家の夕食のようすがわかります。それから100年位あと、舞台はアメリカのサウスカロライナにあるチャールストン、母子は庭の家庭菜園でつくられたブラックベリーをつかいました。泡立て器はブリキでできていて、冷やすのは地下室です。デザートを食べているのは農場主一家です。そうですこの母子は黒人の奴隷です。それからまた、100年位たちました。アメリカのマサチューセッツ州のボストンで母子はブラックベリーを買いました。生クリームは配達されます。泡立て器は鉄のハンドルをまわすもので冷やすのは木でできた冷蔵庫、氷が毎日配達されます。食卓に配るのは母親と女の子の役目です。そして、現代アメリカのカルフォルニア州サンディゴでは男の子と父親が作ります。インターネットでつくりかたを調べて、泡立て器は電動式です。みんながあつまってきました。いろいろな人たちです。父親と母親と子ども、かならずしもそんなペアだけではなさそうです。
 後片付けの前にいつの時代でも子どもはボウルやスプーンについたブラックベリー・フールをなめてもしかられません。とってもおいしい!!裏表紙にはボールをもった子どもが歩いていきます。未来はどんなようになるでしょうか。少なくとも1810年の奴隷が領主につかえることはなくなりましたが、そのかわり貧富の差がでてきます。でも、すこしずつ未来にむかって進んでいって、それを担うのは子どもたちだということ、この絵本の”あぁ!おいしい”読者にもうれしさ、おいしさが伝わってきます。


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