« 家をせおって歩く | トップページ | 幼い子は微笑むーミラクルー »

2016年2月14日 (日)

ロベルトのてがみ

Photo
「ロベルトのてがみ」
マリー・ホール・エッツ作
こみやゆう 訳
好学社 本体1600円


絵本の形をしていますが子ども向きの本ではなく、おとな特に子どもに関するかかわりがある人に必読の本です。この絵本は「もりのなか」などでファンがたくさんいるエッツの1967年に出版された本です。主人公のロベルトの両親はロベルトが生まれる前にメキシコからアメリカにきた移民です。カリフォル二アに住んでいておにいちゃんのマルコ、おねえちゃんのマリア、ロベルト、いもうとのリタ、赤ちゃんが家族です。マルコは学校へ行っているので英語が話せます。けれど両親はいまも英語が話せないので家族の会話はスペイン語です。ロベルトは元気な子どもですが英語が話せないので万引きをしたり妹をつい泣かせたり、店の人を怒らせたりと困った事をします。お父さんは短気でロベルトを叱ったりする時に暴力を振るいます。ある日おかあさんの料理がへただと怒鳴ったのでおかあさんは皆をおいて家出してしまいます。子どもたちは隣のおばさんが助けてくれたりおばあちゃんに預けられたり家族はバラバラになってしまいます。ロベルトは<こどもセンター>に行くことになります。子どもをひとりでほっておくのは法律違反だとおまわりさんが言ったからです。ロベルトは最初のうちは<こどもセンター>でも自分のおもうようにならないと暴れましたが、次の日積み木遊びで自分もやってみると先生が”いいわね!”といって喜んでくれました。ロベルトは同じように手をたたいて”いい!”と英語で言いました。はじめて英語で自分の気持ちを伝えることができたのです。うれしくていかたがないロベルトはそれから先生の手助けで少しずつ英語をおぼえていきます。名前を書けるようになったロベルトはお母さんに手紙を書く事を思いついて自分の気持ちを書いて、それをおとなたちがお母さんに届けてくれます。言葉を持つということはどういうことなのか、それをロベルトは<こどもセンター>で学び、両親にも伝えます。この絵本はエッツがセッツルメント活動をしていた時に出会った実在の少年がモデルとのこと、柔らかい鉛筆で描かれた絵の子どもたちに注がれる眼差しは暖かく、けれど厳しいく私たちに投げかけています。この絵本は幼いロベルトの成長を描きながら私たちに大切なことを考えさせてくれます。文字をつかって自分の意志を伝え、他の人のことを知る事ができる、そうやって学び成長していく教育の原点がが描かれています。
 

« 家をせおって歩く | トップページ | 幼い子は微笑むーミラクルー »

一般書籍」カテゴリの記事

絵本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 家をせおって歩く | トップページ | 幼い子は微笑むーミラクルー »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

7月の営業とお休み

  • 7月のお休み
    *7月2日臨時(日)・3日・10日・ 24・31 日の月曜日               *7月9日・16日・23日・30 日の日曜日は1:00〜6:00            *その他の営業時間3:00〜8:00

お仲間にどうぞ

  • ー元気になる集まりいろいろー
    *グループ学ぼう・話そう 定例会第1月曜日3日(月)1:30〜話し合い  *ボランティア講座 定例会24日(月)10:00〜 テーマ「お話会の小道具づくり 会員」               *憲法カフェ25日(火)3期・7月学習会「いま、福島は・報告と話し合い」誰でも・予約制             *グループ放課後(公共図書員・関係のある人) 定例会12日(水)7:00〜読書会              *YAの本を読む会+のんき〜ず学校図書館司書  定例会13日(木)7:00〜読書会宮下奈都「スコーレーNO4」                  *よいこ連盟・絵本の会(保育士たち)定例会14日(金)7:00〜制作「手遊び」                  *絵本の会21日(金)7:00〜ロングセラー絵本の魅力           *羊毛ちくちくの会20日(木)10:00〜制作                                                                                                           

これからの会

  • 子どもと本これからの会
    読書は知識や楽しみも含めて心の栄養を与えてくれます。そして考える力になります。 被災地の子どもたちに本を届けたい、身の回りの子どもたちの環境を考えていこうという、二本の柱をたててボランティア活動をすることで出発しました。 いろいろの方たちの希望と力を持ち寄って、すばやく、やわらかく、活動を続けていきたいと思います。参加される方は参加登録してください。 世話人 坂上・宮田・大山