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2016年1月28日 (木)

ふたばからのおたより -1月―

       
        なつかしい人に会いました・・・

 1月のはじめ、大学の学生さんの授業で話す機会があった。終わったあと、一人の男子学生が遠慮がちに寄ってきた。「(の)さんじゃありませんか?」声を聞いてそう思ったのだと口早に言い足した。
10年以上前に働いていた子どもルーム(学童保育)にいた子だった。小さな男の子だったのだが、もう大学生か・・。私とその子の上に同じ時間が流れたはずなのに、伸び盛りの人の時間は何てまぶしいのだろう。学校の先生になるのだと、その子は言った。こんな形で再開するなんて思ってもみなかった。
 そこの子どもルームでは、帰りの前に必ず子どもたちを集めて本を読んだ。外遊びが大好きだった男の子たちは1分でも多く校庭にいたくて、時おりぶーぶー文句を言ったが、それでも全体にお話をよく楽しむ子どもたちだった。前にも書いたかもしれないが、他のルームに異動する前に全員が出てくる物語を作って、子どもたちの前で読んだ。自分たちのルームの中で起こる物語にそれこそ笑い転げて、身を乗り出してまっすぐ見つめてくる、あの一体感はなかなかいいものだったと今でも思う。その頃子どもたちの間で確か「パラリコさん」という室内遊びがちょっと流行っていた。輪になって「パラリコ、パラリコ、パラリコさん」と隣の人と手を打ち合わせながら唱えて遊ぶ。輪の中の一人が「パラリコさん」なのだ。子どもの遊びは、何でもない子どもの唱え言葉は、時に異次元に繋がっていくような不思議さ、心もとなさを秘めているように感じる。
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 ちょうど他に異動する職員の中に美術専攻の人がいたので、挿絵を描いてもらって、本の形にしてプレゼントしてきた。今回、こんな昔話を書かせてもらったのには、ちと下心がある。あの時笑い転げていた誰かが、このブログを見てくれないかな? あ、「パラリコさん」だ、と、それぞれの過ぎた時間の上にある今、パソコンの画面の中に「パラリコさん」を見つけてくれないかな? そんな小さな奇跡を願う。                      (の)

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