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2016年1月30日 (土)

まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん

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「まんげつの夜、どかんねこのあしがいっぽん」
朽木祥・作
片岡まみこ・絵
小学館 本体1400円


ある春の日のこと、野原のちょっと高くなっているところの土管からねこの手がでています。どうしてなのでしょうか。土管の中にねこがいます。どうも土管にしっかりはまって出られそうもありません。片手としっぽの先だけです。どんなにひねってもしっかりはまってしまった身体はうんともすんともできません。
これにはこんなわけがあるのです。このねこの名前はノネコ、少し奥の所にひとり、いっぴきで住んでいます。ノネコは誰もいないのでさびしくてしかたありません。お料理してもいっしょに食べる人がいないので、ついさびしいなぁといいながら自分で食べます。はじめはそれで良かったのに、食べてばかりいるのでどんどん太ってしまいました。ある日思いきって友だち探しに出かけて来たのは良いのですがいぬに吠えられておもわず土管の中に逃げ込んでしまいました。そして・・・土管からぬけられなくなってしまい、バタバタとしているのです。夜になりました。ねこたちがたくさん集まって来ました。今夜は満月、歌ったりおどったり、そして主張をすることができる夜です。しかもその主張するのはノネコがはまりこんでいる土管の上なのです。いろいろのねこたちの主張や動きにつられて頭のいたいのも忘れたノネコは歌や踊りにあわせて、片方の手を出したりひっこめたりしました。宴は最高潮になっていきます。
 最近形や大きさは絵本のようなのだけれど、文章はかなり多く、しかもタテ組の本がおおくなりました。出版社が小学生向きに考えているのだと思います。絵本の形にするとたっぷりと絵がはいり、それでいて文もたっぷり読むことができるような本になるからです。この本もさびしくてそれが過食につながっていくなどという思春期やおとなの問題がこめられていて、それでいて画がねこというキャラクターをつかうところが観念的な情緒的な文にならず成功している理由です。なんといっても版画で描かれているいろいろのねこたちがいい!もし、あなたがノネコのように過食気味だったら、時にはいっしょに食事ができるようなお友だちをつくることです。

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