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2015年12月17日 (木)

しょうじき50円ぶん

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「しょうじき50円ぶん」
くすのき しげのり作
長野ヒデ子 絵
廣済堂あかつき 本体1600円


ぼくとおとうとのあつし野球の練習の帰り、すっかり汗だくになって冷たいジュースを飲んだ。500円のおこづかいのなかふたりで200円、おつりは300円なのに店のおばちゃんは50円玉と100円玉をまちがえたらしくておおあわてで店のおばちゃんの所へ行って話したら返してくれた。次の日たこやきを食べたら今度はおつり50円多かった。ぼくは正直困った。”黙っていたらこのままもらえる”でもあつしが大声で多いよ!”その声がぼくの背中をおした。たこ焼き屋のおっさんは正直にいってきたことをほめてくれて、ほめちんにたこやきをくれた。まわりのおとなもみんなほめてくれた。”しょうじきはよかったなぁ、このたこやきおいしい”とあつしがいった。
 あまりにも素直な屈託のない物語によけいなことをいうすきまがない。でも、これが道徳のテキストにつかわれたらうれしくないというのが私の正直な気持ちだ。私が子どもだったら黙りをきめこんで50円得したという自分の気持ちが落ち着かないのではないかとおもう。しかも黙っていようかといっしゅん思った気持ちが弟によってあからさまにされそうになる。あわてて返しに駆け出して、返しにいったらたこ焼き屋のおじさんがこれもまた、あっけらかんとほめて、おまけに偉いとたこ焼きをくれる。まわりのおとなは拍手この場面が一歩間違えると道徳のテキストになって、絵本としてはあまりおもしろくない、「いけないことはいけない」としっかり叱るおとなが少なくなって来た、道徳と文化のはざまに入ってしまう。その弊害をこの絵本の絵が救っているようにおもう。長野ヒデ子の絵はあくまでストレートで明るくおとなの気持ちが入り込む余地がない。この絵本を読んでもらった子どもが”たこやきもらえてよかったなぁ”と思ったらこの絵本の楽しさは成功だ。

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