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2015年4月17日 (金)

ちっちゃなサリーはみていたよ

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「ちっちゃなサリーはみていたよ」
ひとりでもゆうきをだせたなら
ジャスティン・ロバーツぶん
クリスチャン・ロビンソンえ
中井はるの やく
岩崎書店 本体1400円


表紙にはいろいろの子どもがいます。人種、髪形、洋服、目の色、その中で一番前で手をあげている女の子がサリーです。サリーはクラスで一番小さいので、誰も気にとめてくれません。返事もするし、学校にもちゃんと行っていたけれど、皆はサリーのことをちゃんと認めてくれていませんでした。でも、サリー自身はどんなこともちゃんと見ていました。そのなかのひとつにトミーのことがありました。だれかが足を出してひっかけたのです。トミーのことだけではありません。ケビンは滑り台で誰かにつきとばされました。ビリーのこともあります。保護者会でビリーのおとうさんはビリーをしっかり外に連れて行ってしまったり、誰かの悪口をいったり、全部サリーは見ていました。ある日サリーは勇気をだしていいます。”みんななかよくしよう!”と。ふんと言った子もいたけれど、みんなが賛成の手をあげます。先生もてをあげます。見て見ぬ振りをするのはやめようというサリーの勇気ある言葉はみんなの共感をよびました。
 この本のオビには「いじめはやめよう」と書かれていますが、私はそれだけでない、このことは民主主義の基本だと思います。サリーだけでなく自分から声をあげる、ちゃんと意見を言うこと。言った人の言葉に耳を傾け自分の意志を態度でしめす、じつはこれはとても大変難しいことです。特に日本では、まわりの空気を読む、出過ぎないが円満な秘訣とされています。自分の意思を示す、これは子どもどころかおとなでも勇気のいるのが今の日本です。個性を大切にといいながら・・・。特にそのような教育をされていない若い人たちを見ていると、<民主主義は時間がかかってお腹がすく>とことあるごとに言うことにしています。時間がたつにつれて嫌なことつごうの悪い事はいわない、なかったことにしてしまう、最近の政治の世界を見ているとつくづく思うからです。
 ちゃんと自分の言葉をもつことがどんなに大切か、解りやすい絵本にして子どもたちに呼びかけている、日本にはなかなかない絵本です。本の力を信じたいと思います。

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