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2014年7月30日 (水)

ふたばからのおたより -7月―

       
           列車に乗って

 昔の仕事仲間たちと、毎年恒例になった清里フィールドバレイに行ってきた。
真っ暗な木立を背景に、ライトで映し出される白いコスチュームの白鳥たち(今年のプログラムは『白鳥の湖』でした。)空には星が瞬き、羽虫が飛び交う。山の夜は真夏でも寒い。持ってきただけのものを着込み、休憩にはホットチョコレートを飲む。一人の友人の馴染みのペンションに泊まり、何となくおしゃべりをして、翌日にはそれぞれの現場に帰っていく・・、そんな夏の清里ツアーが始まって、もう10年以上になるだろうか。
 清里は小淵沢から小海線で3駅。昔から列車の窓際でぼーっとするのが何より好きだったから、もうどれだけ乗ったろう・・・。時刻表と地図があれば何時間でも過ごせるタイプだった。新宿発の最終列車南小谷行に乗り、ただ日本海を見に行った。大学を出たばかりだったろうか。座り続けていると腰が痛い、お尻が痛い、どう向きを変えても痛い。何で夜行になんか乗ったのだろうか・・・。後悔でいっぱいになる頃、夜が明け始める。電柱が家々の屋根が、少しずつ少しずつ形を表わしてくる。町が眠りから覚めていく。私は、痛みも忘れて、窓にへばりつく。少しずつ、不安なほど少しづつ、朝の光が満ちていく。やがて列車は南小谷駅にすべりこんだ。ホームに降り立つと、寒い。ポケットに手を突っ込み、白い息を吐く。乗り換えて糸魚川に向かった。駅から多分海だと思う方向に歩いて、通りの向こうを覗き込むと、ストンと海になっていた。「海だ!」と、思った。そしてそのまま、引き返した。思えば、そんな旅が多かった。
 清里に話を戻そう。仕事柄、話題は養護の周辺になる。けっこう真剣に日頃思ったいることをぶつけあったりする。人間の心は本当に奥が深いと、話はうろたえて足踏みしながら、それでもくちゃくちゃと続いていく。「でもさ、」と、ペンションの常連である友人が言った。「いろんな療法とかの大切さはわかるけど、誰かが言ってた、子どもにとって、心の底から笑うっていう経験が、もしかしたら何よりも大切なのではないかしら。」 ああ、私も、そう思う。本当に、私もそう思うよ。
 また来年も、清里に行こうね。 

P1010004

 写真は、駅に入ってくる小海線。今年は小淵沢からバスで、えほん村に回り、1時間ほど絵本を見て過ごしました。そこから、、またバスで甲斐小泉駅まで行き、小海線に乗りました。                   (の)
      

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