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2014年5月 3日 (土)

まげすけさんとしゃべるどうぐ

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「まげすけさんとしゃべるどうぐ」
 こどものとも6月号
 太田大輔
福音館書店 本体389円


江戸時代のお話です。髷をなおす髪結いさん、名前はまげすけといいます。まげすけにはおもしろいくせがありました。まげすけの家にあるいろいろな道具によく話しかけるというのです。私も出かける前や帰った時に飼っているイモリたちに”いってきます!”とか”元気!”とか話しますが、まげすけさんは道具に話しかけるのです。鍋とか釜とかおしゃもじとか、なべすけさんの家にあるものみんなです。ある朝びっくりすることがおきました。おしゃもじがおこしにきたのです。”だんなさまあさですよ”と。驚いたり喜んだり、なべすけさんはそれらの道具を連れて仕事にでかけます。当然評判になって、でもある日家に帰ってみると道具たちは盗まれてしまいます。盗んだのはわるべいたち、なべすけさんは取り返しに駆けつけます。
 ともかくおもしろい絵本でした。久しぶりに大笑いをしてしまいました。道具たちが命を持つという昔話があります。それは妖怪の部類になっていて、古いお寺などで夜な夜なそれらの鍋釜が酒盛をするなどという話もあります。たしかにそんな場面に出会したら私は悲鳴をあげるかもしれませんが、このお話のまげすけさんは嬉しくてしかたがない、このように江戸の人たちが思っているなんて。登場するのは庶民、おおらかさと心の豊かさが感じられます。作者はその庶民の生活をしっかり描き込んでいます。本屋がでてきます。屋号は<つるや>魚屋が天秤棒をかついで売り歩きます。鰹らしくて俎板と包丁があるのは道端でさばいてくれるのでしょう。見世物小屋のようす、道具たちが怒るようす、最後のページのまげすけさんはあんどんの手入れをしています。そういえば私の幼かったとき<刃物のとぎやさん>とか<傘直しやさん>とかがまわって来ました。道具は手入れをしながら大切にするようにと明治生まれの祖父が言いながらいつも身体を動かしていました。

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