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2013年6月26日 (水)

  ふたばからのおたより -6月―

      
          どろだんご

 近隣の保育所に月1回おはなし会に行くことになった。「腕白さんが多くて・・・」と言われる先生の言葉に少しドキドキしながら、6月、初めてのおはなし会のプログラムの一つに絵本「どろだんご」(福音館書店)を入れた。それで、お近づきのしるしにどろだんごの見本を作ってみることにした。
 どろだんごを作るのは本当に久しぶりだ。ずっと前、市の子どもルーム(学童保育)で働いていた時、あるルームでは、お帰りの前に絵本を1冊読むことを習慣にしていた。ルームの先生を長くやっている人には、時々、ちょっとユニークな方がいて、コマの大名人でどろだんご作りの職人と言えるようなベテランの男性がいらした。拝み倒して、ピカピカのチョコボールのような小さなどろだんごを1つ作ってもらった。
 ある日の絵本の時間、「どろだんご」を読んだ後だったと思う、重々しく私は小箱を取り出した。「実は、ここに大名人の作品をもらってきた。もし、ちょっと触ってみたいという人は、ここに一列に並んでほしい。」すると、静かに長い列ができたのだ。あの腕白たちは何処に行った!?とばかりに、一人一人そおっと指でどろだんごのつるつるの表面をなで、感嘆のため息がもれる。どろだんごさまは、戸棚の奥に大事にしまわれた。
Photo_2

 翌日からである。子どもたちは校庭中にちらばって、黙ってしゃがみこんでいる。喧嘩もなければ、泣く子もいない。だんごを磨くボロきれを切って用意しておけばいい、和やかな日々がしばらく続いた。それにしても子どもの手は不思議だ。手の平でころがしているだけで、あっという間にそれなりの(名人ほどではないが)どろだんごが作られていく。それが本当に不思議だった。
 久しぶりのどろだんご作り、幸い庭に作った新しい花壇に、粘土質の土を見つけた。水をつけてギュウッっと球にする。磨く砂土などないから、平らな広告紙の上でひたすら転がした。まあるくなあれ、まあるくなあれ。思いの外孤独な作業に集中していると、子どもの時間の小宇宙にすっぽり包み込まれるようだ。そうして一応完成したどろだんごを折り紙で作った箱にチンと収め、これから保育所のおはなし会に持っていく。
                (の)


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