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2013年6月 2日 (日)

講演会「おへそがえる ごん」をめぐって

今日、赤羽茂乃さんの講演会をもちました。前にもこのブログで書いたように、しばらく手に入らなかった「おへそがえる ごん」が3冊、やっと最初の版型で限定出版になりました。念願の復刊です。
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「おへそがえる ごん」は私が敬愛していた赤羽末吉さんの作品で、福音館書店から出されていた本です。赤と緑と墨という3色だけで描かれていて、地味といえばそのとおりで、こういう絵本は読んでみなければこのおもしろさがわかりません。だから読んでもらったことのある子どもはとても好きになる絵本です。赤羽末吉さんの晩年の創作絵本です。絵巻絵本というように絵巻のように横に絵が展開しています。赤羽末吉さんにはアンデルセン賞受賞の前の年に店に来ていただいて、作品のお話をお聞きしてすっかりフアンになったのですが、大変な勉強家で、しかも満州から引き揚げてきて子どもを3人も亡くされたからでしょうか、亡くなるまで子どもたちに絵本を描かれてきた方です。教科書に載っていたからかもしれませんが「スーホの白い馬」が良く知られていますが、その他にたくさんの作品があります。子どものための絵本とはいえ決して子どもに媚びていない、良いものをしっかり伝えていくという意志が、ひとつの作品のなかにしっかりと込められています。
 今日お話していただいた講師の赤羽茂乃さんは家族的にいうと3男のお嫁さんにあたる方で、すぐご近所に住んでいらっしゃって生前の赤羽末吉さんの生き方をつぶさに見ていらっしゃった、それもあって遺された作品やそれが出来上がるまでのたくさんの資料を整理していらっしゃいます。
 なんとかねむっている「おへそがえる ごん」をまた復刊したいということで、微力ながら本屋としてお手伝いができたらと思い、やっと願いがかないました。
 今日は赤羽末吉さんの生前のエピソードを交えながら、赤羽末吉さんの遺されている創作ノート(手帖と覚え書き)からなにをどのように描かれたかお話していただきました。「おへそがえるごん」は赤羽末吉の人生そのものであること、子どもたちへの遺言ではないか、それは<なかよし半分こ>、<戦争の責任の重さ><現代の鳥獣戯画><日本の風景-しっとりとしたおだやかさ-子どもの本に安心感>など、どこにどう表現しているかなどをお話していただきました。
 子どもは特別かわったわけでもない、けれど取り巻く状況は変わって、赤羽末吉さんたちが伝えようとしてきたことを私たちは子どもたちに伝える努力をどれだけしてきたか、今の状況を思うにつけ、子どもたちに何をどう伝えているのか、いくのか、あらためて先人に学び心したいとおもいます。

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