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2013年3月31日 (日)

唐亜明さんの講演会

 小雨が降った寒い日になりました。今年初めての講演会です。定員30名の小さな講演会は講師と身近な距離でお話を聞く事ができるという思いもあって始めたものです。統一のテーマは「日本の美のかたち」
 第一回目の今日は編集者でもあり、作家、翻訳者でもある唐亜明さんです。
 私がはじめてお話をお聞きしたのは「貝の子プチキュー」の原画を見せていただくことができて、1時間ものあいだしっかりお話をお聞きした事があったからです。その前から大きな版型の子どもだけでなく広く読む事のできる絵本、どれも大変私には印象深く、各々の作者や画家のことだけでなく、こういう特色のある絵本を編集した人はどんな人なのだろうと思っていました。時々「絵本の会」で編集者をおよびしてお話をお聞きすることがありますが、普通は絵本の編集者は黒子なのでおもてにでて話されることはほとんどありません。お願いしたときもやはり”黒子ですから”とはおっしゃられましたが、私は前の経験がありましたので、そこは強引にお願いしてしまいました。
 お話はご自分の中国でのこと、どういう生活だったか、どんないきさつで日本にきて編集の仕事をされることになったかなど、ユーモアをまじえてのお話でした。
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 「貝の子プチキュー」(茨木のり子・文/山内ふじ江・絵)からお話ははじまりました。茨木のり子さんは岸田衿子さんの紹介、岸田さんの北軽井沢の生活、そして、茨木のり子さんの「まっすぐな人」というお話で茨木さんの詩が思い出されました。「ふるさと60年ー戦後のにほんとわたしたちの歩み」(道浦母都子・文/金斗鉉・絵)は愛知万博の日本館のなかにあった6枚の絵がもとになり、本になるまで8年かかったとのことです。テーマは家族、町がすこしずつ変わっていく様子と子どもたちのその頃の遊ぶ様子が描かれています。そして、「富士山うたごよみ」(U・G・サトー絵/俵万智・短歌文)斬新な絵ですが、絵をならべただけでは絵本ではなく画集、絵本はつながりが大切という絵本づくりの本質的なお話です。この絵本では短歌も絵もバラバラなのものをつなげるのにアジアの文化である二十四節気をつかったこと、人の気をひきつける絵と日本の美しいリズムの短歌、子どもの反応(俵さんの子どもの反応)でこの絵本はつくられたとのことです。そして、日本の美もいろいろ共有し学びあうなかから生まれてくること、異文化のなかで生きていくのは豊かになる、生きる力が生まれること、戦争をくぐった世代の強さが日本の絵本の黄金時代をつくったと話されました。しっかりとした生活にもとづいた表現のすばらしさ、今後もそのような絵本をつくっていきたいとの抱負です。
 2時間程のお話でしたが、もう一度思い出しながら考えていきたいとおもいます。子どもの本作りの末端にいるものとして、ひとりのおとなとして。

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