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かしこいモリー

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「かしこいモリー」
ウォルター・デ・ラ・メア再話
エロール・ル・カイン絵
中川千尋 訳
ほるぷ出版 本体1300円

 このお話はイギリスの昔話を再話しています。と、いうのは再話者によってかなり感じが違います。それを絵本にする、イメージはしっかり見えるかたちで本になります。
 このお話を語る人は私のまわりには何人かがいます。ジェイコブスの再話をもとにしている人ばかりなので、モリーはもっと元気が良く、たくましい女の子のなります。だから、大おとこのひとの良いちょっと間抜けな考えなしのおかみさんが、モリーにだまされて袋の中にはいり、殴り殺されてもあっらかんとした場面にしかなりません。
 この絵本の再話者はデ・ラ・メア、詩人であり「三びきの高貴な猿」の作者、ちょっと幻想的な物語を書いています。その意味ではル・カインの絵があっています。細密に華麗で、神秘的な絵です。シンガポール生まれで、インドや中国、日本を転々として、十代にロンドンへ行かれてアニメーションをつくる会社にいた、それらの影響が色濃く残っています。ポリーの髪は短くちょっと東洋的、そして、小さな女の子というより、もっと成熟した頭の良い若い女の人に描かれています。印刷が鮮明になって細密な画が物語を良く表現しています。

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