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落ち葉

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「落ち葉」
たくさんのふしぎ傑作集
平山和子 文・絵/
平山英三 構成・写真
福音館書店 本体1300円


 昨夜は十三夜の月、きれいな夜空でした。今日は風が少しありましたが朝はよいお天気で、店にいく途中樹々を眺めたり、あいかわらずきょろきょろとしながら歩いていきました。里もそろそろ紅葉です。銀杏はまだまだですが、千葉高校の大欅は紅葉が始まりました。途中で柿の葉を拾いました。まだ、柿の木に葉はしっかり残っていますが、秋が深くなると葉は落ちて、実が陽に輝いてとてもきれいです。空も深くなって鳥の鳴き声が高く響きます。
 「落ち葉」、この本は黒姫山の山麓からのおたよりです。だから千葉あたりの街中の樹々の紅葉、落ち葉とは少し違いますが、そんなにめずらしい葉ではなく見慣れたものなのは、私が雪国で育ったからかもしれません。
 明日から11月、冬は駆け足でやってきます。いましばらく、自然の装いに心をまかせたいと思います。

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めっちゃくちゃのおおさわぎ

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「めっちゃくちゃのおおさわぎ」
K.チュコフスキー・作
F.ヤールブソヴァ絵
田中潔 訳
偕成社 本体1400円


 なんといってもチュコフスキーの文、訳が良いこともありますが、リズムが良く声を出して読んでみました。絵も私の好きな「きりのなかのはりねずみ」を描いたヤールブソヴァの作品です。こういう絵本に出会うと幼い子どもといっしょに読みたくなります。こねこたちが「ニャーニャーなくのはあきちゃった!コブタみたいになきたいよ!」と言い出すことからはじまります。いろいろな動物たちの鳴き声がとりかえっこ、その鳴き声のくりかえしがおかしくて、私もおもわずいっしょに鳴いてみます。めがねをかけたニワトリや本を読むうさぎ、かえるが魚釣りをしていたり、ワニの消防士は大活躍、絵は写実的で動物らしいけれど、愉快で楽しいのもこの絵本の良いところです。暖かみのある土臭い絵、動きのある動物たちの絵はロシアらしい趣があります。こんど保育所の子どもたちに持っていこう!小学校1・2年生を受け持っている先生たちにも薦めてみよう!

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おじいちゃんとテオのすてきな庭

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「おじいちゃんとテオのすてきな庭」
アンドリュー・ラースン文
アイリーン・ルックスバーカー絵
みはらいずみ訳
あすなろ書房 本体1400円


 おじいちゃんとテオは大の仲良しです。おじいちゃんは庭のある家に住んでいましたがお引っ越しをしました。こんどのアパートには庭がありません。”お花を植えようか””風が強いからだめだよ”テオは考えました。つくりもののお花ならどうだろうと。2人は庭をつくることにします。つくりものの庭というのがくせものです。どんなことをするのだろうと思いながら頁をめくっていきます。しかも、おじいちゃんは出かけて留守の間、テオは一人でつくってしまいます。”うん!きれいきれい!”でもなにかがたりない、テオはそれもつくってしまいます。
 現実と願いが同じ次元で描かれる少し不思議な絵本です。絵を描くということをうまくつかって。
おじいちゃんが喜ぶものを作っていく、一体テオはなにをしたのでしょうか。
 作者紹介のところにこんなことがかかれています。ラースンはトロントに住んでいて、物語のよく育つ一軒家に、ルックスバーカーは同じトロント、居心地のいい芸術あふれるアパートに住んでいるとのことです。おもわず、うん!うん!とうなずいてしまいました。

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マルベリーボーイズ

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「マルベリーボーイズ」
ドナ・ジョー・ナポリ
相山夏奏=訳
偕成社 本体1600円


 本の扉を開くとこの物語の舞台、1890年代のニューヨーク・マンハッタンの地図がのっています。本の表紙には下町の裏道の建物のところで並んでいる少年たちの写真がつかわれていて、そのなかには主人公のペニアミーノがいるかもしれません。もっともそこではペニアミーノでなくドムという名前です。ペニアミーノはナポリ生まれのユダヤ人で父親は知りません。母親の家族10人もが一緒に暮らしています。貧しく近所の繕い物をしたり、現業についたりしていますが、毎日の食事も充分でありません。でも、母親はなんとか事務の仕事をしたいと思いますが難しく、祖母の怒りをかっています。ある日、母親はぺニアミーノに新しい靴を買い密かに家を出て、ペニアミーノをアメリカ行きの船に乗せようとします。でも、だまされていたことに気がついた母親はペニアミーノだけを船に乗せます。「なによりも生きのびること、まわりをよく見て、そこでうまくやっていくためには頭をつかいなさい。あなたは特別の子ども、できるだけ早く学校にいって、自分の商売をはじめなさい」そういわれわけもわからず、たった一人で、何度か命を救うもとになる新しい靴をはいてアメリカに渡ります。その時のペニアミーノは9歳でした。はじめはなんとかナポリに帰ろうとしますが、イタリア移民がたくさん暮らす、ニューヨーク最大のスラム街の一角マルベリーストリートで生きていくしか方法がないと決心します。ペニアミーノはドムとして生きていきます。
 この物語は作者の家族の物語を題材にしている、(直接話を聞いたわけではない)母方父方の祖父たちがこの物語の人々だったことがあとがきに書かれています。さまざまな人種、人々の歴史があるアメリカ、困難なそのなかで、未来を自ら切り開き生きてきた人々、たくさんの名も無いドムがいまのアメリカを築いてきたのでしょう。けれど、この物語は自分の証明書さえもたない貧乏なイタリア系ユダヤ人の少年の成功物語だけではありません。私たちの前に生きてきた人たちの歴史、その上にいまがあるということが書かれているように思います。それが、日本からは遠い国のことでも。
 人々の生活が綿密に書かれていて、物語の間から街の匂いまでが立ちのぼってきます。ドムと仲間の少年たち、イタリアからの移民たちを誘い込んで働かせてお金を巻き上げる、そのためには暴力も殺人もいとわないパドローネとの戦い、一方少年たちの自立に手を貸す青果店の主人や、はじめは強欲のようだけれど部屋を貸してくれる女の人の意外な面など、脇役の人物描写も確かで、読後心にしっかり残る物語でした。YA向きの小説で今年のNO3にはいるおすすめの本です。

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父さんと、キャッチボール

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「父さんと、キャッチボール」
もう、ジョーイったら!2
ジャック・ギャントス作
前沢明枝 訳
徳間書店 本体1500円


 前作ではジョーイは自分をコントロールできなくて問題児になっていました。やがて、自分でコントロールをするようになるまでが描かれていました。その方法の一つは貼り薬を使うこと、でもなんといってもまわりの人たちがジョーイに手を貸すことです。その理解が落ちついて考えたり行動したりできるようなジョーイにするのです。この2巻目を読むとそのことがよくわかります。
 ジョーイはもうすぐ5年生になります。夏休みはもうずっと会っていない父さんとおばあちゃんが暮らしている所に、チワワのパブロをつれて出かけ、しばらく一緒に過ごすことになります。父さんは少年野球のコーチもしていて、ジョーイも参加でき、うまく過ごせるかとも思うのですが、母さんたちが心配していたことが起こってしまいます。その心配とは父さんがジョーイと同じく、それ以上に問題がある人だということです。そして、とうとう父さんはこんなことを言います。「じぁ、ちょっと考えてみろ、おれがなんでこういう人間なのか。原因のひとつは、こうだ。おれは理想が高すぎるんだ。いつだって、理想的な人生ばかり考えちまう。でも、現実の世界では、なんでもかんでも理想どおりにできるわけがない」P221から。そして、自分はできないけれど、ジョーイならその夢をかなえてくれるといいます。ジョーイの貼り薬も必要ないと捨ててしまいます。いよいよ、野球の決戦試合、一応勝ったのですが、貼り薬もない状況にパニック状態になり、ともかく母さんに迎えにきてもらおうと思いますが、何かあったら連絡するようにと持たせてくれたお金はおばあちゃんのタバコ代になってしまっていました。
 子どもが成長していくのに、どんなに大人の力が必要か、それは決して自分の夢や考えを押し付けていくことでなく、手助けが必要なのだと思います。もし、親がそれができない時は、誰かがそれに気がついて手を差し伸べないといけない、いま、親の期待をしょい過ぎてしまっている子どもたちをたくさん見るにつけ、この物語は単なる特別の外国の子どもの物語と思えません。また、ジョーイは父親から逃げ出すわけですし、おばあちゃんの描き方なども気持ちの良い終わり方をしていませんが、決して暗い物語ではありません。それは、ジョーイが何が自分に必要かを認識できるようになった成長の物語だからと思います。

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ふしぎな家族

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「ふしぎな家族」
ペーター・シュタム作
ユッタ・バウアー絵
まつなが みほ訳
長崎出版 本体1600円


 この本は誰に薦めようかな?と仕事柄つい思ってしまいます。絵本のかたちはしていますが、子どもにはなに?ということになりそうです。と、いうのはこの絵本の物語はある意味では子どもの思考そのものに感じられるからです。それを絵本にすることが子どもには不思議に感じられるでしよう。
 一組の家族がいます。おじいちゃん、おばあちゃん、パパとママ、ぼく、妹。それに描かれている家族をみるとねこが一ぴきいます。一家は青い電灯のある家に住んでいます。みんななにかしらすることがあったけれど妹は淋しそう、それで一家はトロリーバスのなかへ引越します。引っ越しを繰り返すたびに元気がなくなり、16回目「ぼくたちが毎晩違う橋の下で寝ていたとき」おじいちゃんは死んでしまいます。そんな調子で18回目、町の郊外に住んで一家はやっと元気になってきます。「ぼくたちの家には四つの角がある。ぼくたちの一年には四つの季節がある」
 一家は夢と現実の中を放浪して歩きます。絵は少しもシュール的ではなく、一家の日常そのものです。色はおさえてはありますがとても澄んできれいです。最後の鉛筆画、小さな家にひとすじの煙が煙突から風にたなびいています。ふしぎな家族はおわりでしょうか。

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海からのおたより 2009年10月

   最近の千葉ポートパーク
 
今年3月25日、7月27日のブログの続報です。

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千葉ポートパークを歩いてきました。先日の台風で流れてきたと思われる大木が浜の真ん中にありました。 


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春、卵からかえったムラサキイガイは突堤につき、夏に大繁殖しました。7月にはわずか11日間でびっしりと突堤を覆いつくしました。


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 このままだとムラサキイガイだらけになるのではと思っていると消えていました。秋になると潮は昼間の干潮よりも夜のほうがひくようになります。大潮の干潮時でもこのとおりで残念ながら下りて観察することはできませんでした。
 これまでにこの突堤で採ってきたムラサキイガイをならべてみました。案外成長が早いことに気づきます。この貝は海の水だけで育ったのかと思うと海の豊かさにまた驚かされるのでした。

    どんぐりつうしん変集長 谷口優子

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それでも、日本人は「戦争」を選んだーその2

ー昨日の続き

 とここまでが私見ですが、肝心の日本の戦争がよく掴めない。と思ってたら、ぴったりのこの本がありました。著者は07年の年末から08年の年始に、足掛け5日間の授業を栄光学園でしました。歴史研究部を中心に中1から高2の17人の生徒相手の講義録が、この本です。先生と生徒の応答がいい授業です。他の生徒相手でも可能でしょうが、特に栄光学園の生徒は歴史知識が豊富なので、先生の望んでる事項がパッと頭に浮かびます。おかげで中高生相手とは思えない深い歴史考察がされてる。前提の知識さえあれば、他の生徒でも考察は可能でしょう。
 そこで「そうするためには、時々の戦争の根源的な特徴、時々の戦争が地域秩序や国家や社会に与えた影響や変化を簡潔に明解にまとめる必要が生じます。その成果がこの本です」
 また「もし自分がその当時生きていたら(国家の)そのような説得の論理に騙されただろうか、どうも騙されてしまいそうだ、との疑念があったからです」とも言ってます。
「はじめに」では「小選挙区制下にあっては、確実な票をはじきだしてくれる高齢者世代の世論や意見を為政者は絶対に無視できない」「若い人々に光をあててゆく覚悟がなければ公正には機能しない…教育においてもしかり」とも言ってます。そうであれば高齢者を敵に回した時点で、自公政権の崩壊は決まっていたのです。
 本文も目から鱗の本です。ぜひ読んでみてください。
        (高橋峰夫)

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それでも、日本人は「戦争」を選んだーその1

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それでも、日本人は「戦争」を選んだ
加藤陽子
朝日出版社 本体1700円




 
 本を紹介する前に私見を述べます。
 戦争はなぜ起こるのか?は、難しい問題です。でも現代の戦争は、昔の、封建時代までの戦争とは違うような気がします。それには、国民国家が絡んでるらしい。いや、今の国家(つまり国民国家)は、当たり前のものじゃなくて、ごく新しいものらしい。だから戦争に、イデオロギーやナショナリズムが絡むようだ。
と言うような事が、遅まきながら私にも分かってきました。そこで国民国家の勉強を少しづつ始めました。さて国民国家には、国民と国語と国軍が必要です。国語は母語とは違います。いわば人造語です。『国語元年』ですね。だから国語の教科書は、道徳の教科書を兼ねるんですね。日本は明治維新で国民国家に衣替えしました。 これが、すんなりいった、世界史的にも稀な例らしい。        
 じゃあそれまでの国家はどんなものだったのか?これが、極論すれば国家はなかったらしい。例えばドイツは、ナポレオンが作ったと言われます。つまりナポレオンの再編前のドイツには 314の領邦国家と1475の帝国騎士領があったそうです。
 日本も江戸時代は、大小様々な大名領があり、その間に天領が点在してました。越後の国とか武蔵の国とかは、国としてまとまってた訳ではない。世界も、日本の中にある様な状況だったらしい。ですからヨーロッパの王族同士の結婚で、領土の国同士がくっついたり分割したりする。つまり領民には、国民という感覚はなかった。
 アメリカ合衆国は誤訳だ。合州国が正しい。と言ったのは本多勝一ですが、そんなバカなと言ったのが高島俊男です。江戸幕府が万国図を翻訳しようとして一番驚いたのが、アメリカという国には王様がいなくて、庶民が自分らの代表を入れ札で選ぶ、と言う事です。つまり当時、民主制の国はアメリカだけだった。だから一番の特徴を合衆国と訳したのです(その前に清国が合衆国と訳してて、それを取り入れたらしい)大工の棟梁らが集まって代表を選んでる様に、見えたのでしょうか?
 さてアメリカの独立革命は、イギリス女王の財産の簒奪です。その後のフランス革命はパリ市民が、ルイ王朝の財産を簒奪した事になります。でもパリ以外の人々が、自分達はパリ市民の財産だと認める訳がない。では王朝の領土・財産は誰のものか?ここで、みんなのものという考えが出てきます。「みんなはみんなのものである」というのはよく分からないが、つまり「国家は国民のものであり、権利において平等である」という事で、国民国家が意識されます。
 さてナポレオンは革命の輸出を始めます。革命への干渉に対する、自衛の為の侵略なのでしょうが、周辺国が驚いたのが、国民国家は戦争が強いことです。国軍の強さという事でしょう。その為に、植民地以外の国家は(日本のような立憲君主制も含めて)国民国家に、体制変換します。一番遅れたロシア帝国は第一次世界大戦中に共産革命に見舞われます。ー 明日に続く
               高橋峰夫

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少年少女飛行倶楽部

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「少年少女飛行倶楽部」
加納明子
文藝春秋 本体1667円




くーちゃんこと佐田海月(みずき)は友だち大森樹絵里にたのまれて、不思議な飛行倶楽部に入るはめになってしまいます。この二人は親たちがいわゆる公園デビューからの仲良しです。穏やかで気の良い海月は対照的ともいえる樹絵里にいつも振り回されます。今度も樹絵里が好きになった相手がいる倶楽部ということで拝み倒されて不思議な倶楽部に一緒に入ることになりました。名前のとおり空を飛ぶのが目的、でも部員は偉そうな態度の部長と、いいかげんな指導教師、そして、樹絵里が好きになった中村くん(彼は野球部員でもある、)あとから入ってきた餅田くん、どの子をとってもどこかちょっとかわっている部員たちの一年間の物語です。じつをいうとみんなそこそこに問題をかかえています。たとえば、尊大な態度をとる部長の斎藤くんには体の不自由な姉がいます。彼は自分の存在はその姉のためと思っています。確かに両親は自分たちが死んでしまったら一人残ってしまう子どもがかわいそうでそのためだけにもうひとり生んだと公言してはばかりません。また、そのことにたいして不満も不平も疑問も持たない持とうとしないのです。
 どちらかというと中学生の物語というより高校生たちのようにもおもえるけれど、でも、そんな細かいことはいい!と言いたくなる程明るい学園物語、現実の暗い中学生時代を知っているにもかかわらず、あまり違和感なく楽しく読んでしまうのは、作者の文章力なのでしょう。さぁ!空を飛ぶことができたでしょうか?ちょっぴりせつない青春小説?です。

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地球と宇宙のおはなし

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「地球と宇宙のおはなし」
チョン・チャンフン文
山福朱実 絵
おおたけきよみ訳
講談社 本体1600円


 太陽・星・地球、そして、宇宙と今年はいろいろな話題がいっぱいです。地球に関していえば温暖化の問題も含めて、なんらかの話題が毎日のぼります。けれど、小学校低学年位の子どもたちに読んでやりたい本となるとなかなかありません。じつはこの絵本が7月にでていたのを知らなかった、最近偶然に取次ぎの棚でみつけました。
 「なんにも見えないのが宇宙、そのなかには太陽も、月も、かぞえきれないほどの星も、そして、地球もある」と物語ははじまります。科学というより私にとっては宇宙は物語の世界です。だから限りなく広く、大きく、無限の世界というのもうなずけます。そのことがとてもわかりやすい言葉で書かれています。もうひとつ、この絵本の特徴的なことは描かれている絵が木版画なのです。一般的に宇宙を表しているのには写真が多い、それはそれで良いのですが、私たちが生きている世界から空などを見上げると、この本のようなかたちを感ずることもあるように思います。太陽の光も山や樹木、輝く星も、こんな厚みがある、子どもの視点が感じられる宇宙の絵本です。
 23日位まで「オリオン座流星群」が見られるとのこと、21日が極大で次は70年後とのことなので、
夜が明ける前4時頃がんばっておきて、しばし空を見上げたいと思っています。


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おおきなおおきなおいも

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「おおきなおおきなおいも」
市村久子・原案
赤羽末吉・作絵
福音館書店 本体1200円


 秋に取り上げたいロングセラーの絵本とおもうと、いつでもこの本に手がのびます。さつまいも色のさつまいもと子どもたちの絵本です。と、いうのは原案と描いてあるように、この絵本は市村久子さんの幼稚園での実践から生まれたものだからです。内容はさつまいもをめぐっての子どもたちの想像力そのものです。雨が降って芋掘り遠足にいかれない子どもたちは、おいもはどうしているだろうと問いかけます。おいもは土の中でこんなにも大きくなってまってるよといえば、子どもたちの想像力は、どんなに大きくなっているだろうかと紙をつないで表そうとします。それから〜それから〜と子どもたちの想像はふくらんでいきます。
 それを画家はさつまいも色と墨で一筆書きのように表します。線は流動的でどんどんすすんでいきます。たくさん遊んで、たくさん食べて、夕焼け雲にのって(夕焼け雲はさつまいも色!)おうちにかえ〜ろ!なんど読んでも、子ども時代に帰って楽しむ、子ども時代にこういう本を親や先生に読んでもらう、そして、友だちと笑い転げて楽しむ、そんなひとときを持てるのは大切な宝物です。

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1つぶのおこめ

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「1つぶのおこめ」
さんすうのむかしばなし
デミ作 
さくまゆみこ訳
光村教育図書 本体1900円


 「1つぶのおこめ」=「ひとつぶのおこめ」と読みます。わざわざ1としているのは副題にあるようにさんすうのお話だからです。あるところに欲張りな王さまがいました。飢饉がやってきた時のためにお米を預かるとして取り上げ、自分の米蔵に運び入れていました。けれど飢饉の年、王さまは米蔵を閉じて人々に分け与えませんでした。かしこいラーニは考えました。こぼれ落ちたお米を拾い、王さまに届けると、そのほうびに”まず1つぶお米が欲しい、30日の間毎日、前の日の倍ずついただきたい”といいます。なんだ、そんなことかと思いますが、30日たった時にはなんと全部あわせて10億つぶ以上のお米、王さまも真っ青です。とうとう王さまはそれから心を入れ替え、皆にお米を分け与える賢い王さまになったということです。ラーニはなかなかの賢い女の子です。「インドさんすうのむかしばなし」インド数学ってこういうことなのかとすっかり感心してしまいました。
 この絵本を描いたのはアメリカ人ですが、インドの大学やその他いろいろの文化にふれながら、東方芸術や仏教芸術を学んできたとのこと、この絵本もインド細密画をつかい独特な雰囲気をもっています。金、朱、紫が印象的です。最後の頁は右側が全面朱色、左頁にはラーニがどれだけのお米をもらったか、表にして計算できるようになっています。ちなみに何粒だとおもいますか?(答えも描いてあります。)

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おばけやしきにおひっこし

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「おばけやしきにおひっこし」
カズノ・コハラ作
石津ちひろ訳
光村教育図書 本体1400円


 マージョリィとねこのオスカーはお引越しをしました。でも、その家にはおばけがいたのです。マージョリィもオスカーもすこしもこわくありません。チョイチョイのチョイ!おばけは集められて洗われてカーテンになったり、敷物、おふとんにまでなってしまいました。この強い女の子マージョリィってなにものでしょうか?
 赤色がベースに(この画像の色より実際の本はもっと赤い)版画や特殊インクをつかって、おばけはコラージュ、柔らかい和紙のような紙をつかっています。赤色がベースといってもあとは、白色と黒色なので、あまり強烈ではありません。マージョリィもおばけもなかなかかわいらしく、ユーモアがあります。

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くまおじさん

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「くまおじさん」
こどものとも11月号
こさかまさみ さく
池谷陽子 え
福音館書店 本体390円


 忘れ物が多いわたし、でも自慢じゃないけれど落とし物はあまりしたことがありません。ところが例外が一つあります。この絵本のくまおじさんのように乗り物(おもに電車)のキップを時々なくします。キップを買うとめんどくさいのでついポケットに入れるのですが、きちんと入れないから、入れたつもりになって手から滑り落ちてしまうのかもしれません。ひどいときはポケットに穴があいていたりして、降りる時になってあわてます。滑り落ちるといったら、手袋をしている冬が多いことからも言えます。このあわてんぼのくまさんのキップはぼうしに挟んでありました。
 くまの感じかよくでています。秋の山のおはなしだから、くまおじさんのポケットからは木の実といっしょに動物がでてきます。冬にむかって体力をつけるために木の実を食べています。気の良いくまおじさんはキップを探すたびにでてくる動物たちに、おさわがせ、”ごめんよ”とあやまっています。ぼうしにあるのをみつけたぼくに真っ赤なもみじをくれました。
 ユーモラスなくまおじさんと、とってもうれしそうな子どもの顔、山の紅葉はあと少しでしょうか。

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キンモクセイの秋

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千葉高校の図書館の側にある一本の木、これはなんというのでしょうか?「キンモクセイ」ならず「ギンモクセイ」です。今まで気がつかなかったのが不思議です。木そのものは地味でいつも良く解らないのですが、今年は通りかかったらあの独特の匂い、でも、おなじみの黄色というか橙色の花のかわりに小さな白い花がたくさん咲いていて、そこから匂ってきます。白い「キンモクセイ」?があることはきいていましたが、花を見るのは初めてです。匂いも弱いので今まで気がつかなかったのでしょうか。
 やつあたりかもしれませんが、「キンモクセイ」はあまり好きではありません。あの匂い、ニセ匂いが市場にあふれているからで、特に消臭剤に使われていて、体調の悪かったときは”匂いの暴力だ”などと思ったことがあります。菜の花と同じで集まってけなげに咲いて自己主張している花をみると、腹をたてるのは花の方こそなのですよね。今日は白い花の側にいってほっとしたりして、秋の空はこれからずっと高くなることでしょう。
 やっと決算処理が終わり、税理士さんへ届けました。やれやれ!でした。

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はじまるよ

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「はじまるよ」
熊谷守一絵
ぱくきょんみ文
福音館書店 本体390円


 えぇ!熊谷守一ってあの「くまがいもりかず」、たしか100歳近くで亡くなったはず、確かにそうでした。一体だれがあかちゃん向けの月刊絵本に、この有名な画家の絵を使おうとおもったのでしょうか。この画家の絵はとても斬新です。それをトリミングなし、板絵をうまく使ってデザイン処理がなされています。折り込み付録によるとおかざき乾じろさんのレイアウトとのことです。文をつけたのは活躍中の詩人ぱくさん。日本語以上の日本語、小さな生きものたちの鳴き声、擬声、擬態が的確に、短く付けられています。おなじみのねこは「ねむたいねこ」”そっとしとこ”だって。空気はあくまで澄んで明るい!

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台風一過!

 大型の台風、私のところは幸いにして、寝ているうちに駆けていってしまいました。昨夜は勉強会があったので心配しましたが、なんとか参加者帰り着いたようでした。
 でも、今日は台風一過というようにはいきません。雨は降らずに時々陽もさしてきたようなお天気でしたが、強風で前に進むのに風の力にさからうものだから、坂道を登りながら”よいしょ!”などと声を出してしまいました。夜空の星はとてもきれいです。
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千葉高校の銀杏の下は落ちた実でいっぱいです。もったいないと思いますが、かぶれてしまうのでそばをそっと通るだけにします。柿の葉を拾ったので、どんぐりを入れてながめてみました。
 9月23日から千葉県立中央博物館で企画展「縄文の躍動ー海と生きた人々の文化」がはじまっています。11月23日までなのでなんとか何回か?行かれるのではないかと思っています。ただ私は土曜、日曜のイベントには休みにはならないのでいつも残念なことが多いのです。
 それにしてもともかく決算を終わらせないと・・・あ〜ぁ!(これはため息です)


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ゆびさきの宇宙

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「ゆびさきの宇宙」
福島智・盲ろうを生きて
生井久美子・著
岩波書店 本体1800円


 先日の休みでひたすら読んだ本のなかにこの本がある。けれど、すこし残ってしまいやっと今日読了できた。
 この本のオビには福島智のことを「世界で初めての盲ろうの大学教授」と書いてある。1962年神戸生まれ、父親は中学校の社会科教師、三番目の子どもでよく病気をした。1歳の頃目の異常が見つかり、白濁してきて緑内障とも虹彩炎ともいわれ3歳で右目失明、4歳で右眼摘出手術、けれどとてもわんぱくな元気な子どもだったとのことである。そして、いじめにあい、また難聴がわかり6歳の時は左目も失明、1981年頃にはほぼ全盲ろう状態になった。孤独と絶望を救ったのは母親が考案した「指点字」と「指点字通訳」の実践で、全盲ろう者としてはじめて大学に進学(年表による)する。
 著者は朝日新聞記者、あとがきにこんなことが書かれている。「伝えかったことはただひとつ。この世にいま、「福島智」という人が生きていることです」。新聞取材をもとに追いかけ続けた。どんな困難にあっても自分の人生をあきらめない、なげださない、へこたれずに、ありのままに生き続けることこそ、冒険!と気ずかされていったとのことが、熱い思いで書かれている。
 福島智は一番の苦痛は「人とコミュニケーションができない」こと、コミュニケーションは魂にとっての酸素、水という。「こどもたちへ」という章がある。そこにこんなことが書かれている。生きる上での力を与えてくれたものに1、ユーモアのセンス2、常識にとらわれない自由な発想3、自分が生きているのはなにか必ず意味があるにちがいないと確信すること。子どもたちだけでなく、困難さに立ちすくんでいる人たちへの大きな助言だと思う。

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ベニーはおにいちゃん

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「ベニーはおにいちゃん」
バルブロ・リンドグレーン/文
オーロフ・ランドストローム/絵
うらたあつこ/訳
ラトルズ 本体1400円


 目が覚めるとあかちゃんがいて、お母さんに”おとうとよ”といわれ”ぼくしってるよ”。このセリフからいいですね。弟のおしゃぶりが欲しい、でもお母さんにあなたはもう大きいのだからといわれてしまいます。”ぼく おおきくなんかない”このセリフもおにいちゃんのペニーの気持ちが良くでていていいです。そして、おとうとを外に置き去りにして、おしゃぶりを取り上げスタコラと逃げ出します。お兄ちゃんになった子どもの気持ちがしっかり描かれていて、特に表情が豊かに描かれています。(ちょっと版型が小さい?もう少し大きいと動きがでて良いのだけれど)。
 読みながら愉快で、おもわず笑ってしまいました。そして、おかあさんの最後のセリフが決まり!”あらペニー、おもりをしくれてたの。たすかったわ”だって。

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はっぱをつかまえて

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「はっぱをつかまえて!」
オーレ・クネッケさく
ささきたづこ やく
ほるぷ出版 本体1400円

 昨日のまんまるのお月さまが見えたお天気と一転、すっかり雨の一日でした。だんだん暮れるのが早くなるので、これからの夕暮れ時はあまり好きではありません。しかも雨が降るとちょっと心細く感じます。お天気だと楽しみがあるので少しは気分が違うのですが。それは樹々の紅葉、特別山や遠くへ行かなくとも身の回りにたくさんあります。春は新緑が浮き立つように霞がかかったりしてきれいですが、秋は足下に色様々の葉が散っています。私は見るだけでなく拾って歩くものだから、朝、店に着く頃にはけっこう集まってしまいます。歩いてなので、桜とか銀杏とか柿とか、ありきたりの葉ですがとてもきれいです。
 この絵本の主人公アントンも庭掃除をしていて、落ちてきた葉っぱ、風に乗って舞う葉っぱを友だちと追いかけて、やっとつかまえたと思ったらまた、ひ〜らり!”つかまえた!”でも・・・最後が子どもの気持ちそのままでおもしろいです。漫画のような表情の子どもたちの描き方、葉っぱを追いかける子どもたちの動き、”つかまえた!”と子どもたちが声をそろえる、画面いっぱいに描き込まれている落ち葉、秋の楽しいひとときの絵本です。

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きょうは満月

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「おつきさまこんばんは」
林明子・作
福音館書店 本体700円



 この絵本のお月さまのように、今夜の月はまん丸でとてもきれいです。昨日は十五夜でした。朝ひどく雨が降って、でも、時々晴れというへんなお天気でした。それに蒸し暑くて困りました。帰りの夜空では時々月が顔をだしていました。今日は朝から良いお天気で、月はみごとにまんまるで空にあります。
 この絵本は幼い子どもが大好きです。シリーズになっていて、後は食事や服を着る、歩くなのでとても身じかなことが絵本になっています。この絵本は月が主人公なので、あかちゃん絵本を読んでもらうのに、抽象的なので難しいのではないかとはじめは思いましたが、なぜかこの絵本をいちばん喜びます。月は不思議、そして雲の間に隠れたり、顔をだしたり、まあ、「いないないばあ」の系列なのかもしれません。それともうひとつ、本だけでなく、夜、月を見せてやってください。抱っこして。そのうち月が欲しいなどというかもしれませんね。そうしたら、この絵本を読んでやりましょう。

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自分で読む絵本ーうさこちゃんとぐりとぐら

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「うさこちゃんのおじいちゃんへのおくりもの」
「うさこちゃんはじょうおうさま」
「うさこちゃんのだんす」
ディック・ブルーナぶん・え
松岡享子 やく
福音館書店  本体各600円

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「ぐりとぐらのしりとりうた」
「ぐりとぐらのおまじない」
なかがわりえこ 
やまわきゆりこ
福音館書店 本体各600円


 最近刊のうさこちゃんは少しおとなになりました。学校へ行っているので当然かもしれません。それはお話の内容からわかるだけでなく、うさこちゃんの顔はおとなびた表情をしているように感じます。
 それは、ぐりとぐらにもいえます。子どもたちは「ぐりとぐら」のどの絵本も好き、どの子も好きです。<国民栄誉賞もの>と思います。私はやはり最初の「ぐりとぐら」が好きです。この絵本は秋の絵本です。(きのこ)をとっているから・・・。とてもおいしそう、楽しそう!
 この新刊の二つのシリーズは1年生前後のこどもたちにもおすすめです。いまの子どもたちは驚くほど早く文字を読み始めます。みんながみんな文字を教えようとしているわけではありませんが、まわりの友だちにひっぱられて読むようになるようです。そして、また自分で文字が読むことができるようになると嬉しくてたまりません。自分で文字を読む、文を読みはじめた子どもたちに、この本はおすすめです。
 文のバックは白色、文のセンテンスが短い、絵が充分に描かれていて、文字を読みながらイメージを広げていきやすい、小さくて子どもの手のひらサイズ、内容もあまりあかちゃんぽくなくておもしろく楽しいなど、理由はいっぱいです。

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このラッパだれのかな

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「このラッパだれのかな」
ぶん=まど・みちお
え=なかがわそうや
瑞雲舍 本体1000円


 こんなことを言ったらまどさんに失礼でしょうか。この絵本は1972年にフレーベル館から出版されたものの復刊なのですが、あらためて読んでみると、幼い子どもになった100歳のいまのまどさんが描かれたような絵本です。動物たちがつぎつぎとラッパを吹いています。”このラッパはだれのかな?””りすさん!”りすさんのラッパの音はぷっぷくぷーという音です。そのラッパもりすも音までがのびやかに流れています。それは画家の力ですが。幼い子どもといっしょに楽しみたい絵本です。こういう絵本をみると、いっしょに読むことのできる幼い子どもを探してみたり、おかあさんやおとうさんはいいなぁ!などと思ってみます。

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