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2009年1月25日 (日)

明治・大正・昭和の女たち

 T図書館の教養講座にいってきた。お話は「赤毛のアン記念館」主宰の村岡恵理さん、50年も読み継がれてきた「赤毛のアン」の翻訳者の村岡花子さんの話です。

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「アンのゆりかご」
村岡花子の生涯
村岡恵理・著
マガジンハウス 本体1900円


 昨年出版された本を読んでいたけれど、孫にあたる恵理さんのユーモアのまじったはなしはおもしろかった。「赤毛のアン」の作品論でなく、村岡花子の人そのもの、時代そのものの話だった。村岡花子は私にとっては祖母の年齢にあたる。貧乏な茶商人の子どもに生まれ、父親の文学好きとカナダ人の宣教師との後押しで、華族たちの娘が行く学校へ、そのようすと寮生活、語学の力を活かしての教師から編集者へ、そして妻子のある人との大恋愛と結婚。一人息子の死で子どものための本をだそうとすることや家庭文庫をしていたことなど、映像を交えながらのお話だった。ちょうどこのお正月に42人の大正の女たちが書かれている本を読んだあとなので、私にとってはその面からもたいへんおもしろい講演だった。

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「断髪のモダンガール」
42人の大正快女伝
森まゆみ・著
文藝春秋 本体1714円



 この本のなかには村岡花子はでてこないが、親交の深かった「吉屋信子」「宇野千代」「平林たい子」などの名前がでてくる。自立を望み、仕事もし、恋もして、人によってはたくさんの子どもを産み育てと私たちの大先輩の女たちは強い。今の私たちより自立の要求が強いのは、現実的にはそれだけ抑圧されていたとだけといいきれないような気がする。私の父方と母方の2人の祖母のことをおもってもそれはいえる。前に石井桃子著の「幻の紅い実」を読んだ時にも、そこにでてくる人々の生き方にすっかり圧倒されてしまった。それは女たちだけでなく、時代の強さかもかもしれない。
 戦争中に訳されて戦火を奇跡のようにまぬがれた「赤毛のアン」と、じっとなすべきことをして持ち続けていった村岡花子という人、村岡理恵さんの話を聞きながら、その心意気が伝えられていくのが感じられた講演だった。

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