« あの戦争から遠く離れて | トップページ | ボクのまんが記ー手塚治虫 »

2008年8月15日 (金)

今森光彦写真展「里山」

9784494019397


「里山いきもの図鑑」
今森光彦
童心社 本体2200円


 近年めざましい活躍の著者の新しい本が出版された。「子どもむけ里山ガイド」とオビに描かれているけれど決して子ども向けだけではない。たしかにメーンの生き物たちは子どもが好きなカブトムシやクワガタムシ、セミなどがどのページにも載っている。(トンボや蝶はおとな好みなのだろうか?ファーブルにはじまって、蝶ではヘッセ、奥本大三郎、養老孟司、手塚治虫などの人たちの本はあまり子どもは読まない。)それらは昆虫少年や少女に難しいし、本を読むより虫を追っかけていたほうがおもしろいからなのだろう。
 図鑑は山ほど出版されていて、子どもたちが良く見る。でも、子どもたちは単に虫の名前を知るだけでなく、図鑑のなかの虫と対話しているからだと思う。
 昨日大丸ミュージアムの「今森光彦・里山の写真展」へ行って来た。以前「ダンゴムシ」の本が出版されたばかりの頃、会留府へ来ていただいて子どもたちとお話をお聞きしたことがあったので、ご挨拶をかねて。ギャラリートークも聞いて来た。今森さんのお話はわかりやすくておもしろい。もちろん写真もすばらしい。後で「写真は元ネガからたくさん焼き付けることができるし、修正?できるけれど、そのようなことはあるのか」と私は思ってもみない質問がでて驚いた。けれど、それはきっぱりとない!と答えられた。そうだ、写真は一瞬の時を切り取って永遠のものにするものなのだとあらためて思った。
 こんなことも言われた。”里山は生活があってのもの”たとえば田の畔を常にみまわっている人がいる。畔が破れたら水がもれて稲は育たない。稲を育てることでいろいろな生き物がいる。そのなかの動物が畔を傷めることもある。たまにボランティアなどでいってもそれは人と生き物の共生にはならない。だから里山を大切にすることは農業を続けることだ。今森さんの写真の視点のなかには生活者としての生き物がいる。そのことを子どもたちに伝える、この本もそんな視点でつくられている。だから、昆虫採集だけでなく、農業のこと、川や琵琶湖の漁のことも描かれている。
 この本はガイドや図鑑というより生き方、哲学の本といっても良いのかもしれない。

« あの戦争から遠く離れて | トップページ | ボクのまんが記ー手塚治虫 »

コラム」カテゴリの記事

コメント

あしおとさんへ
いろいろおしえていただきありがとうございました。
里山では生き物だけでなく水も大きな役割があります。水もまた、生命に必要というだけでなく、地球という大きな循環からなりたっているからですね。
 ところで千葉は一昨日やっと雨が降りました。これでちゃんと羽化できなくてコンクリートの上にころがっている蝉を見ないことになりそうです。(あまりにも多くて)見つけると土に戻してやるのですが。

チケットありがとうございました。

千葉ポートパークに行ってきました。
青潮が発生していてさながら地獄図のようでした。
酸欠でぱくぱくしている魚をとってきて食べました。

やっぱりパソコンが不調です。

谷口さま
新聞にもアオシオのことがでていました。
気候にもよるのでしょうが、どうしてなのでしょうか。
急に気温が下がってしまって、また、なにか影響がでないか心配です。魚大好き(食べるのが)の私はとても気になります。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/110398/42175535

この記事へのトラックバック一覧です: 今森光彦写真展「里山」:

» 深井戸掘りについて(Rev.1.00) [あしおと(Binten)]
会留府さんから情報をいただいた深井戸堀りの伝統工法「上総掘り」について 動画がありましたので貼り付けておきます。(全30分超) ・上総堀り~伝統的井戸掘り工法 1/4(YouTube) ・上総堀り~伝統的井戸掘り工法 2/4(YouTube) ・上総堀り~伝統的井戸掘り工法 3/4(YouTube) ・上総堀り~伝統的井戸掘り工法 4/4(YouTube) 中四国で上総掘りで井戸掘りされている方いらっしゃいましたら情報ください。... [続きを読む]

» 今森光彦写真展 「里山」 [京の昼寝〜♪]
今森光彦写真展 「里山」大丸ミュージアム 8月16日(土) たりったり時々  HP  「今森光彦写真展」 人間自らの手で失くして来た“里山”。 現在も保存していこうという運動がみられる中でを、棚田の自然な写真を掲載したポスターを見たとき、必ず見ておこうと思っていた写真展です。 派手な写真は一枚もなく、ただただ四季折々の自然の移り変わりを写したもの。 そこには何てことのない田んぼの風景やそこに暮らす人々の表情、そこに生息する動植物た... [続きを読む]

» 今森光彦写真展『里山』を観てきました [ketchup 36oz. on the table ~新作映画レビュー]
大丸ミュージアムで 今森光彦写真展『里山』~未来におくる美しい自然 を観てきました。 圧倒されました。 1.ツユクサとナナホシテントウ 2.ハス 3.朝もやと漁師 4.やまおやじ ?今森光彦 琵琶湖湖畔の「里山」に生きる動植物たちと、そ... [続きを読む]

« あの戦争から遠く離れて | トップページ | ボクのまんが記ー手塚治虫 »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

12月の営業とお休み

  • 12月のお休みは28日までありません。
    *お休み 28日午後から1月4日まで *営業時間 10:30〜6:00 日曜日は1:30〜6:00

お仲間にどうぞ

  • 冬のおはなし会
    赤ちゃんからお年寄りまで、絵本を読んだりお話を聞いたり、さあ!はじまり・・・はじまり
  • 12月の定例会
    すべての集まりの定例会はお休みです
  • ー元気になる集まりいろいろー1月の予定
    *よいこ連盟(保育士・なろうとする人)12日(金)7:00〜                   *Y・Aの会 読書会(どなたでも)11日7:00〜 「とりあげる本 わたしを離さないで」     *学ぼう語ろう〜15日1:30〜「母の友1月号を読む(どなたでも) *絵本の会  19日7:00〜(誰でも)             *グループ放課後 読書会(公共図書館司書・その他)17日(水)7:00〜             *ボランティア講座 非公開 22日(月)10:00〜         *憲法カフェ30日(火)「沖縄は今」 28日(火)7:00〜(事前参加申し込み受付)        *羊毛チクチクの会 未定(事前参加申し込み受付)                                                                                                                         

できることから

これからの会

  • 子どもと本これからの会
    読書は知識や楽しみも含めて心の栄養を与えてくれます。そして考える力になります。 被災地の子どもたちに本を届けたい、身の回りの子どもたちの環境を考えていこうという、二本の柱をたててボランティア活動をすることで出発しました。 いろいろの方たちの希望と力を持ち寄って、すばやく、やわらかく、活動を続けていきたいと思います。参加される方は参加登録してください。 世話人 坂上・宮田・大山