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2008年6月28日 (土)

富安陽子さんの講演

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 朝いつもの時間に店に出かけていく途中、千葉高校の坂の林で2羽の鳥が騒いでいた。すぐに1羽は追い立てられて、残った一羽がチィチィと鳴いている。シジュウカラが大きなイモムシを捕えて、運ぼうとしていた。この間は見たからにまだ子ガラスが道の真ん中にいて、そのまわりをおとなのカラスが鳴きながらバタバタとしていた。見る間にかなりのカラスが集まって来て近くの電線や木や屋根の上、きっと巣立ちの途中でなにかトラブルがあったのだろう。見ているのがなにか悪くて、そそくさと離れてしまった。今日のシジュウカラはしばらく見ていたのだが、私の気配で飛んでいってしまい、10センチほどの丸々としたイモムシだけが残った。私がいなくなればもしかして、シジュウカラは餌に戻るかもしれないとそこを離れた。
 
9784030033405
 今日は富安陽子さんの講演を聞きにいく日だ。もちろん本屋として本の注文を取る仕事もあるけれど、ファンの私は話を聞くのが楽しみだった。エッセイ集「さいでっか見聞録」(浅倉田美子・絵/偕成社刊)を作者に直接話してもらったような話だった。東京生まれで、大学も東京だけれど、富安さんはやっぱり大阪人だ。取り澄ましたところがない、肝をひやすことや困難なことがあってもへこたれず楽天的、でも、なかなかの繊細な心はしっかり子どもたちをみている。普通の子どもがちょっと日常とちがう世界をみて、大切にそれを持ち続けていく、そんな子どもが富安さんの作品にでてくるのが私は好きだ。児童文学の作家として、そのことを書き続けていくのはとても困難な時代になってしまったけれど、富安家にはおばあさん、おとうさん、おばさんと伝わってきたようだ。偉大な嘘つきの家系かな?会場の笑いのなかに富安さんの声が響く。「わたしにとっていつも、物語は遠い世界のできごとではない。物語はいつだって、にちじょうのなかから始まり、日常とともにある。いまでも、そしてたぶんこれからもー。」(さいでっか見聞録・あとがきより)そう、誰でも自分の物語をもっている。ときには、他の人の物語を聞いてみよう。そのなかから新しい道が発見できるかもしれない。その道はいつもすぐそこにあって、だれでも入っていけるものなのだ。

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