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2008年5月10日 (土)

「素数ゼミの謎」のコメントsenさんへ

 お便りありがとうございます。『素数ゼミの謎』面白いですよね。分子生物学じゃなく、生態学の分野で、数学が使えるとは知りませんでした。そういえば、数学は科学ではなく、論理学だと聞いたことがあります。
 高畑勲のアニメ『おもひでぽろぽろ』で、主人公が「分数の割り算て、どういう意味?どうしてひっくり返して掛けるの?」とつぶやく場面がありました。ひっくり返して掛けるのは授業で教わるのですが、分数の割り算の意味は難しい。なかなかうまい説明がありません。
 いちばんわかりやすかったのは、数学史の先生の説明でした。「分数の割り算に意味はない。=(イコール)の左右で、加減乗除が成り立てばいい」つまり=が成り立てば、虚数のような現実にない数でもOK、これじゃ科学でなく、スポーツのルールですね。1÷0=1なら1×0=1、1÷0=0なら0×0=1で、成り立ちません。小学の時の先生の「だから0で割らないこと」の説明に、「インチキじゃないか」と子供心に思いました。
 宇宙物理学はなぜ簡単な数式に収斂できるのか?それは=(つじつま)が合わなければ、宇宙はとっくに衝突して、なくなってるからです。数学は科学ではないが、科学はつじつまが合わなくてはならない。だから数学が援用できる。素数と生態学の出会いです。
 「分数の割り算に意味はない」は釈迦の悟りに通じるものがあると思いますが、それは次の機会に。またお便りください。      
 (高橋峰夫)

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