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2007年10月 4日 (木)

ピーター・ラビットの本の背景には

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 あまりにも有名なピーターラビット、もちろん、昔はじめてこの絵本を見たときちょっとビックリした。まず、おかあさんウサギがピーターに「おまえのおとうさんは捕まってパイにされた」という。なんのおもい入れもなく、たんたんと言ってのける。絵は水彩でもあり柔らかい画風、その落差にちょっととまどった。何のことはない自然界の食うか食われるかの話なのだ。穴ウサギのピーターを取り巻くいろいろな小動物たちの冒険物語といってもよい。そのことでなのか、以外と男の子に人気がある。また、ポターの伝記を読んで思ったことは彼女は農家の出身でもなければ、むしろ都会の大邸宅のなかで暮らしていて、一部は避暑地で自然に接してはいたが、自然は生活の基盤ではなかったことだ。どちらかというと研究者、きのこの本などみごとに描かれている。今の時代だったら力のある研究者になっていたのではないかと思われる。
 イギリスの金持ちの娘で育ったため、家の枷に反抗した(弟もそうだけれど)。女は学校へいかない、おかかえの家庭教師がいる、もちろん生活のために働くなどはありえない。きのこの研究で学位論文を出していても、大学は女にはひらかれていない。家がつり合わない人と結婚はゆるされない。生活に困るわけではないので、働くことはありえない。時代の壁としても、ポターは自分で自立を望んだ女だったのではないか。後年いっさい絵本を描かないで、羊育業者として成功をおさめる。なかなかの商売上手な人、村の人々は彼女がピーターの一連の本を描いた人とは誰もつゆ知らなかったという。
 あの都会的に洗練されたピーターうさぎたち、遠い日本の今のこどもたち、おとなたちに読み続けられている秘密はこんなところにあるのではないかとおもう。

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