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2007年4月 4日 (水)

カタカナにしよう

   「 Shall Weダンス?」は、なんとかならないか

 周防正行監督の「それでもボクはやってない」は面白かった。あの脚本は、主人公以外の視点で見ると、冤罪かどうか判らないようにできている。だから謎解きの面白さも加わっている。 冤罪が多いということは、それ以上に痴漢が多いという事で、やむなく都道府県条例で規制しているわけだが、作家の日垣隆はかねてより『痴漢罪を刑法に条文化せよ』と言ってきた。なぜなら『条例違反容疑では、証拠もろくにないままでの逮捕に拍車がかかってしまう』からだ。
  と、この件は後日に回して、本稿は、監督の前の作品「ShallWeダンス?」の表記についてである。この映画の後から、やたらアルファベット表記の題名が目につくようになった。「ALWAYS 三丁目の夕日」もそうだが、日本文の中にアルファベットが入ると文面が汚くなる。まして縦書きだったら、もっと読みにくい。問題は、文を書いている新聞記者やテレビ記者に自覚がないことである。せめて縦書きの時には「オールウエイズ 三丁目の夕日」でいいのでは。
 これがタレント名やグループ名だと無法地帯である。やたらとアルファベット表記が目立つ。目立つのが目的かもしれないが、なぜそれに従うのか。たとえアルファベット表記が正式名称としても、日本文の中ではカタカナにすべきだ。考えてみるがいい。ブッシュ大統領だって、ケネディーだって、アルファッベット名が正式名称である。それがカタカナ表記されたからって、日本に抗議が来た事はない。だいいち正しい表記にこだわるなら、ハングル文字やアラビア文字の名前はどうするのか。YMOのような略号表記以外はカタカナで充分である。
 逆のケースもある。前には上場会社は、アルファベット表記が認められてなかったので、IBMの子会社の正式表記は日本アイ・ビー・エムである。でも記事では、平気で日本IBMと書いている。新日鉄は本来は新日鐵だが、記事中では新字体で表記される。
 日本人の正式な氏名でも、本人の意図に反して、正字体でなく新字体で書かれるのはザラなのに、なぜ芸名を、アルファベットで表記しなくてはならないのか。旧仮名づかいや旧字体を排斥し、文面の統一にこだわる新聞記者がなぜ、こうも無神経なのか。
 テレビはもっと、でたらめである。NHKの昼の番組を見ていたら、演奏者が VANILLA MOODと表示されていた。なんと読むのか問い合わせが行ったのだろう。今は VANILLA MOODの上に、バニラムードと仮名が振ってある。 VANILLA MOODの発音はバニラムードではない。でも演奏者が抗議しないのは、バニラムードが正しいからだろう。だったら、カタカナ表示だけで充分である。芸名なんて、その程度のこだわりしかないのである。
  さて「 Shall Weダンス?」はハリウッドでリメイクされた。公開名はもちろん「ShallWe Dance?」である。これが悩ましい。つまり「 Shall Weダンス?」は有名な曲から題名を取りながら、それが日本の映画だと判るように「ダンス」としたのである。ハリウッド版の表記は、それをさらにもじったわけである。日本語はこういう事ができるのである。つまりこれは非常に高度な洒落であり、映画の題名で成功した洒落はこれだけである。
 本稿の題名は、「 Shall Weダンス?」は、なんとかならないか、であるが、本当は「 Shall Weダンス?」以外の表記は、なんとかならないかである。成功した希有な例を、素人がまねても、失敗するだけである。
 アルファベット表記を批判するために、不本意ながら、アルファベット表記をたくさん引用した。こんな文章は二度と書きたくない。                         (高橋峰夫)

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