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2007年4月10日 (火)

海からのおたよりー4月

桜が染井吉野から八重桜にかわってきました。木々は萌え、日々色を増して春まっさかりです。
2007_029
ハマダイコンの花
2007_032_1
砂に埋もれた松
Imgp1052
マツクイムシで立ち枯れになった松



 海辺にもハマダイコンが咲き、岩場には海藻のヒジキがびっしりと着き、華やかな季節がきています。でも、新しい芽が出ない木もあります。海岸の松がつぎつぎと枯れているのです。房総半島の南端の平砂浦(へいさうら)付近では最近、立ち枯れになった松を多く見かけるようになりました。昔からこのあたりの人々は砂で苦労してきました。畑や田は冬の西風で飛ばされた砂で埋まるので「鬼が浦」とよばれていました。千葉県では昭和24年から乾燥した砂地でも育つ黒松を9年かけて植えてきました。平砂浦の防風林はいまでは「日本の白砂青松100選」になっています。そんな松ですがこの2、3年目立って枯れてきています。原因は砂の害とマツクイムシです。
マツクイムシは「虫」といっても昆虫ではありません。「マツノザイセンチュウ」という1ミリほどのミミズのような生き物で、北アメリカ原産の松の材木から拡がった外来生物です。「マツノマダラカミキリ」という昆虫が弱った松にたまごを産み、幼虫はその幹を食べて育ちます。するとセンチュウはカミキリムシの幼虫にとりついてしまいます。やがて成虫となったカミキリムシは無数のセンチュウをつけたまま飛んで行きます。センチュウはカミキリムシから離れてこんどは松の幹に入り込みます。カミキリムシは松の新芽を食べるので木から木へと無意識のうちにセンチュウを運んでしまいます。センチュウそのものは小さいですが、松が水を吸い上げる働きを悪くし、ついには木を枯らせてしまうのです。枯れてしまった木は切り倒してカミキリムシが飛び立つ前に片付けるしかありません。マツクイムシは年々北上していまでは青森まで被害が拡がっているということです。
 平砂浦では対策として薬がまかれていますが、広大な防風林全体にはいきわたっていないようです。松が枯れているのは南房総の海岸だけではありません。近いところでは千葉市内の「松ヶ丘市民の森」の松林も枯れてきています。こちらの松は赤松で種類が違います。桜が咲く中、枯れた木が切られてトラックで運ばれていくところを見ました。そして、生き残った松には“注射”をしていました。見えないムシと戦って自然を守ってゆく ・・・・ お花見の途中でそんな風景に出会いました。美しい松が日本中で守られていくことを祈りつつ、また多くの人にこんな現状があることを知っていただきたいと思いました。

*参考・「南総たてやま発見伝」 館山市
・「海岸林が消える!?」 近田文弘 大日本図書

   どんぐりつうしん変集長 谷口優子

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自然」カテゴリの記事

コメント

材木座の和賀江島でも、潮が引いたときに探検すると、生育したヒジキを見る事ができます。先日も青々としたヒジキが育っていました。
車で伊豆方面に出かけると、海岸線の松が立ち枯れている光景をよく目にします。白砂青松の白砂がなくなってしまったところが多い中で、せめて青松だけでも残ってほしいですね。

早い返信ありがとうございます。
わたしより先に見ていたなんて(笑)
いまワンセグのCMで館山湾の風景がほんの一瞬映ります。

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