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2006年12月27日 (水)

海からのおたよりー12月の2

復活!アサクサノリ
 木更津のNPO「盤州里海の会(ばんずさとうみのかい)」が今年、アサクサノリの養殖を6年越しで復活させました。「浅草のり」は食べているのになぜ?と思われる方もおられるでしょう。実は現在の浅草のり=アサクサノリではないのです。
 先日、海の博物館の菊池則雄先生の講演を聞きました。市場に出回っている「浅草のり」といわれているのりは現在100%「スサビノリ」という種類ののりだそうです。1960年代まではすべて「アサクサノリ」が養殖されていました。しかし病害につよい、色が黒い、伸びがよい、などの理由から養殖されるノリがアサクサノリからスサビノリに替わっていきました。アサクサノリは浅草寺の門前で売られていたことからつけられた和名です。生の「スサビノリ」と「アサクサノリ」は見ただけではほとんど見分けがつかず、顕微鏡でわずかな違いを確認することができるのだそうです。「近頃ののりは昔ののりと違う」が口癖のようになっている母のことばはたしかでした。アサクサノリは現在、環境省レッドデータブックの絶滅危惧種になっています。最近、多摩川河口で発見されて話題になりましたが、この繁殖地も羽田空港拡張工事でいずれ消える運命にあるようです。(今回の「アサクサノリ」は九州で採取されたものだそうです。)
 のりの生産のようすはぜひリンクされている

「盤州里海の会」HP「チャレンジ!アサクサノリ復活計画2006」

をご覧になってください。わたしたちがなにげなく食べているのりは自然に左右されやすいデリケートな“いきもの”だということがよくわかります。「里海の会」から送られてきた試食のアサクサノリをあぶるとなんとも香ばしいかおりがしました。思ったよりも薄く、口どけがいいという感想を持ちました。これが本当のアサクサノリなのです。はためには同じように見えたノリの養殖ですが、一度やめてしまうと復活させるのは大変なことなんだな、と思いました。この数ヶ月、メルマガで送られてくる海の状況に一喜一憂しながら見守ってきました。海の男たちの情熱がやっと実りました。
 「里海の会」では1月10日に万祝い(まいわい=豊漁の際に着るはっぴ)を着て東京の浅草寺にのりを奉納するそうです。また、勝浦にある県立中央博物館分館海の博物館では現在「アサクサノリ」の展示をしています。興味のある方はぜひおでかけになってみてください。
2006_027
2006_026

どんぐりつうしん変集長

谷口優子

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