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2006年10月24日 (火)

海からのおたより10月2の巻

 海からのおたより  2006年10月  千葉県レッドリストの貝
 
 今回改訂になったレッドリストには浅い海にいる貝が多く掲載されました。千葉県の海岸は開発されて急激に環境が変わっています。千葉の名産のハマグリは絶滅してしまいましたが、そのほかにもたくさんの種類の貝類が絶滅の危機にさらされています。そのほとんどが東京湾の浅い海(潮下帯)のものです。
わたしのコレクションからおもしろいものをいくつかご紹介します。
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  イボキサゴ (ランクB 重要保護生物)
干潟が少なくなって貴重な貝になってしまいました。むかし女の子が遊んだ「おはじき」のルーツです。おはじきのことを「キシャゴ」と海から遠い埼玉県の秩父地方でも呼んでいたそうです。加曽利貝塚では大量に出土しますし、木更津では昭和のはじめまで田んぼの肥やしにしていました。

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モスソガイ (ランクD 一般保護生物)殻の長さ4.3㎝
この写真を見て「な〜んだ、ぼろ」、とはいわないでくださいね。わたしにとっては宝物です。別名をペルリボラといいます。あの黒船で開国を迫ったペリーが持ち帰りました。ちゃんと学名にもperryi がついています。いわゆる「つぶ貝」のなかまでおいしい貝です。
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ワスレガイ  忘れ貝 (ランクD  一般保護生物)殻の長さ7㎝
ちょっとすてきな和名です。「万葉集」では片思いを忘れる貝としていくつもの歌が詠まれています。また「土佐日記」では娘を亡くした母が「忘れ貝があったら拾いたい」と詠むくだりがあります。この貝は同じ名ではありますがそんな切ない思いとはイメージがちがう厚手の貝です。江戸時代になってからこの貝に名がついたといわれています。
ちなみに歌の中での「忘れ貝」は特定の貝ではなく、“片方を海の中に忘れてきた打ち上げられた二枚貝の殻”という意味のようです。むかし、母がどこかのおみやげで買ってきたことがありました。味はともかくとして硬かったことを憶えています。
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ヒナガイ(ランクC 要保護生物)殻の長さ8㎝
九十九里浜で投網をしていたおじさんにいただいた貝です。ややマニアックでしょうか。これだけきれいなものはなかなかありません。
地元の方にお話を聞くとおもしろい情報が得られます。レッドリストにはありませんが、チョウセンハマグリをハマグリ、コタマガイをチョウセンハマグリと彼は呼んでいるそうです。呼び名があるということはその土地で親しまれているということです。おじさんが間違っているわけではありません。図鑑に載っている和名だけでなくその土地の呼び名も残しておきたいものです。
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コタマガイ(左)殻の長さ7.3㎝
チョウセンハマグリ(右)殻の長さ9センチ
 どちらもレッドリストにはのっていない貝です。

貝類掲載種197種のうちのほんの一部を紹介しました。
レッドリストは千葉県自然保護課HPからダウンロードできます。先に発行された「レッドデータブック 普及版」(1000円)は写真と解説つきで親しみやすいのでこちらをお手元におくことをおすすめします。
               どんぐりつうしん変集長  谷口優子
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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コメント

チョウセンハマグリをハマグリ、コタマガイをチョウセンハマグリと呼ぶというのは興味深いですね。以前、九十九里浜でダンベイキサゴを「ながらみ」という名前で売っていました。塩茹でにすると美味しく、好きな貝の一つですが、貝の名前の方言は、調べると楽しいですね。
千葉県ご出身の川名興(かわな・たかし)さんの著書「日本貝類方言集」は私の宝物の一つです^^

「ながらみ」おいしいですよね。めったに千葉でもお目にかかれません。先日、愛知県産キサゴを「ながらみ」としてスーパーで売っていました。
川名先生のご本はすばらしいですね。地方には昔の呼び名が残っていたりするので興味深いですね。わたしもなるべく地元の方に話を聞くようにしています。

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