2017年3月10日 (金)

リクと白の王国

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「リクと白の王国」
田口ランディ
キノブックス 本体1500円


宇都宮に住んでいたリクは突然父親と一緒に福島に行く事になった。リクの母親は既に死んでしまってリクは父親と暮らしている。リク父子が福島にいくと決まった時はまだ大震災はおきていなかった。リクの父親は精神科の医者だ。原発の事故以来、廻りの大人たちは大混乱している福島に行く事に大反対だけれど、もともと春から転勤が決まっていた父親は医者がいなくなった福島にいかざるえなかった。リクを連れて行くか置いていく(おばさんのところへ)かしかない、リクはおばさんがにがてだ。それくらいなら福島に一緒に行った方が良いと判断した。けれど思っていた以上に福島で生活するのはたいへんだった。インフラも完全ではないし不安がいっぱい。一番リクが嫌なのは住んでいるみんなの気持ちがバラバラでいがみあっているからだ。出ていった人、そのまま留まっている人、もちろん津波でたくさんの人が死んだ。破壊つくされただけでなく、放射能で住む事ができない人たちの気持ち、子どもたちは思いきって外で遊んだり出かけたりもできない。けれどそんな子どもたちを支えたいとおもっているおとなもいる。子どもたちを自然体験がおもいっきりできるようにとプロジェクトをつくっているおとなたちが、北海道にでかけることになり、リクもなかまにいれてもらう。リクを受け入れてくれてふつうに扱ってくれたおとなたちに、自然のなかでリクは自分の意志で福島で暮らしていく決心をする。
 今日の夜仙台天文台が作ったプラネタリウムを見てきた。3.11の仙台の空は満天の星だった。あんなにきれいだったのは皮肉な事に震災で街のあかりが消えたからだ。あのころ節電で日本中が暗くなった。そして、原発が止まってしまってもなんとか暮らしていけるのではないかと人びとは思った。たくさんの流れ星があって、亡くなった人びとが星になってむこうの国にいくという、昔からのいい伝えに人びとは祈った。でも原発は再稼働、そして、福島から移り住んだ子どもたちへのいじめが次々と明らかになっている。責任をとろうとしないおとなといらだちがつのっている福島、いまなお原発の状態すらわからないままに6年経った現実だ。この物語のなかにでてくるゲンさん夫婦、野村さん、洋一くん、そしてリクのお父さんのように、これからわたしたちはどうしたら良いのだろうか。答えはでないけれど、自然に帰らない物を作り続けようとすることだけはやめなければならない。それだけはいいつづけなければならない。
 
 

2017年3月 7日 (火)

ぱくぱく はんぶん

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「ぱくぱく はんぶん」
こどものとも 年中向き4月号
渡辺鉄太 ぶん
南伸坊  え
福音館書店 本体389円

おばあさんがケーキをつくりました。大きなケーキなのですぐには食べきれないだろうと・・・でも用心に”私の分半分は残しておいて!”といって出かけて行きました。おじいさんはもちろんすぐに食べました。おいしかった!でもいいつけを守って半分残しておきました。そこへジョンがやってきてケーキをみつけます。おじいさんは”全部食べたらだめ、おばあさんのために半分残して”といいました。犬のジョンは喜んで食べました。次にねこのミーニャ、ケーキを見つけました。犬のジョンは”半分残しておかないとだめだよ”といいました。おいしいケーキ、ねこのミーニャはもちろん半分残しましたがおいしく食べました。こうやってつぎつぎとみんながやって来て半分残しはしましたがとてもおいしく食べました。おばあさんが帰って来て小さな小さなケーキを見つけました。たしかにみんな半分残しましたが、おばあさんにしかられてみんなしょんぼり。
 とぼけ顔のおじいさん、ケーキをおいしそうに食べる動物たちは幼い子どもの表情そのものです。愉快なほのぼのとしたお話です。でも、最後のページ、なんだか皆はまだ食べたそう。”おばあさん、半分残してくれないかなぁ”

2017年3月 6日 (月)

ふ・ふ・ふ

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「ふ・ふ・ふ・」
ことばのひろば
さく 梅田さとえ
え  多田ヒロシ
あかつき 本体880円

表紙、ふくろうがなにやら教えようとしています。赤ちゃんのうばぐるまにふうせんがむすばれています。そのふうせんはふっ、ふーっとふくらまされて森の家に、家にはおばあさんがふっと火をおこして料理をしています。この本では「ふ」が中心でお話がすすんでいきます。最後にはふくろうがはやくち言葉のおまけです。
 近年ことば遊びの絵本が多くなりました。メールなどの発達で伝達のひとつである言葉が変わってきてしまい、幼い時からもっと言葉、この場合は「日本語」を大切にしなければと思っているおとなが多くなりました。ただ並べていてもつまらないのでしりとりをつかったり、いろいろの方法がつかわれています。
 おとなは発見!おとなが思っているより以上に子どもたちはことば遊びを楽しみます。この絵本も幼い子どもたちがいっしょに楽しめるように絵も含めてくふうされています。絵本は子どもたちと読みあうのにとても良い方法です。

2017年3月 5日 (日)

キャスターという仕事

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「キャスターという仕事」
国谷裕子
岩波新書

いま話題の「キャスターという仕事」を読んだ。NHKの<クローズアップ現代>のキャスターを23年間つづけてきて、2016年に降りた国谷裕子さんの著書だ。「クローズアップ現代」父と暮らしていた時には毎日見ていた。父が亡くなった後思う事があって、というか毎日を本中心の生活にしたくてTVは無くしてしまった。私はどちらかというとテレビは嫌いでない。ドキュメントのようなものが中心だけれど、好きなもののひとつだ。ぼんやりとテレビを見続けてしまうおそれが多くて、すっぱりとなくしてしまった。
 23年もの間、あの緊張した生活ができる著者はほんとに強い人だと、番組を見ていた時に感じたこと、大変な努力をしていることを改めて知った。そして、文中次の言葉を知って、言葉で表現し新しいものをつくりだしていくことの大切さを改めて考えた。あとがきにこんなことが書かれている。
<インターネットで情報を得る人びとがふえているが、感情的に共感しやすいものだけに接する傾向が見られ、結果として異なる意見を幅広く知る機会が失われている。そして、異質なものに触れる機会が減ることで、全体を俯瞰したり物事の後に隠されている事実にきづきにくく、また社会の分断が進みやすくなってもいる。あとがきより>そして、<言葉の力を信じて>・・・私も肝に命じたい。

2017年3月 4日 (土)

宮沢賢治の鳥

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「宮沢賢治の鳥」
国松俊英 文
舘野鴻 画
岩崎書店 本体1700円

宮沢賢治の作品にはとてもたくさんの鳥が登場する。なんでも70種類以上の鳥たち、それに鳥の種類だけでなくいろいろな場所や季節に登場する鳥、鳥の状態、鳥のおもいまで、それらはあたかも宮沢賢治の心象が鳥に表現されているようだ。
フクロウ、そしてミミズクは一番多く登場するのではないだろうか。今は勝手に飼えなくなったが、昔は北海道から九州まで山林や平地の林の良く見られた鳥だ。賢治自身がフクロウと思っていた様な気がする。自然の守り神、自然と神と人間の間を橋渡しする役目がフクロウ=己とおもっていたのではないだろうか。
 この絵本では賢治の作品にでてくる鳥たち「フクロウ」「かわせみ」はちどり」「よだか」「おおじしき」「かっこう」「とき」「からす」「もず」「はくちょう」それらの鳥がでてくる作品10場面の絵が描かれているページが交互になっている。文は鳥の事について、自然のことについての作品がたくさんある作家、そして、なによりも画家の力が充分に見開きで描かれている細密で華麗な鳥たち、また1冊宮沢賢治の世界を表している絵本が出版された。
 もう少しすると冬鳥が帰っていく。

2017年3月 1日 (水)

ぼくの草のなまえ

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「ぼくの草のなまえ」
長尾玲子 さく
福音館書店 本体1100円


春になってチューリップに水やりをしていた太郎は小さな草を見つけました。植えたおぼえがないのと草の名前もわかりません。おじいちゃんに聞いてみることにしました。おじいちゃんは畑らしくて携帯で太郎くんの話を聞きます。会っていればすぐに名前を聞く事ができるかもしれませんが、電話なのでひとつひとつ丁寧に聞く事になります。太郎くんは一生懸命に説明します。まず、小さな草のようでてっぺんに白い花があること、葉っぱの形や大きさやどんなふうについているかということなど・・・。たとえば図鑑で調べる時の調べ方のように、おじいちゃんは太郎に聞き、太郎も良く見ておじいちゃんの質問に答えます。ところでこの絵本は刺繍で描かれてして、かえってリアルで解りやすいようになっています。
 今日は夕方から雨になりました。ちょっと逆戻りの寒さのお天気です。でも晴れた時の陽は光が輝いています。bud一雨ごとに春になる。春はもうすぐそこです。

くまさん 

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「くまさん」
まど・みちお 詩
ましませつこ 絵
こぐま社 本体900円


まどさんの詩に絵が描かれてわらべうた絵本のような感じになりました。教科書にものっているので有名な詩ですが、こうして絵が描かれていると絵本のなかに春風が吹いているようにおもいます。しばらく暖かかったのにここ2・3日は風も冷たくて寒い、でも確実に春にむかっているのです。それは風でも感じますがなによりも陽の光が輝いてきたからです。どこかのやまでくまの子どもがめをさまします。まだ、ちょっとぼんやりしていて自分がだれだったろうと思います。川に映った自分をみて”あぁ!ぼくはくまのこだったっけ。
くまの毛皮が筆で丁寧に描かれているので、いつものこの画家の絵よりリアルになっています。でもまん丸の目がかわいい、裏表紙のくまの子、”ぼくは元気なくまのこだ”と言っているようです。

2017年2月26日 (日)

「あからん」はわからん

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「あからん」
ことばさがしの絵本
西村繁男 作
福音館書店 本体1400円


「あからん」最初この絵本を見たときなんの意味かわかりませんでした。ことばさがし絵本と副題がついています。それにたくさんの絵が表紙を飾っています。中をあけて読んでいるうちに、私の早とちりに気がつきました。「わからん」は「わ」から「ん」ということです。そうですあいうえおの「あ」から最後の「ん」までの言葉遊びの絵本なのです。
 最近というか近年ことば遊びの本がたくさん出版されています。TVの影響?お笑い番組?なんといっても昔からある「かるた」や「なぞなぞ」や「しりとり」や「百人一首」だって、詩や俳句や短歌も川柳もたくさんあります。幼い子どもの「わらべうた」などがわからなくなって、みんなNHK言葉になり、日本語に危機感をもっているおとなもあいかわらず、そこへメールや携帯電話、すっかり日常の言葉づかいも替わって来ています。
「あ」から「ん」までを折り込んでナンセンスな物語をつくりあげている本では「それほんと?」松岡享子作がお話をする人の間では良く知られています。その本にも長新太のたのしい挿絵がついていますが、この本は挿絵でなくまるごとことば遊びの絵本になっています。たとえば最初の「あ」見開きのページで
 あんぜんちたいで
 あさの
 あいさつ
 中心に「あさ」「あさひ」が海に浮かんだ「安全地帯」の標識のあるステージのようなところで「あおだしょう」と「あおがえる」が「あいさつ」をしています。まわりには「あほうどり」や「あしか」「ありがとうセール」の「アドバルーン」が「あがって」います。そのほかまだまだ「あ」のつくものがいっぱい、ナンセンスな絵でおかしいといったらありません。絵はもちろん文といっしょ、子どもたちに大人気の画家です。みんなで遊んでみよう!この絵本は「ん」まであります。「ん」は何だとおもいますか!

2017年2月24日 (金)

さてさて、きょうのおはなしは・・・・・・

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「さてさて、きょうのおはなしは」
日本と世界のむかしばなし
瀬田貞二 再話・訳
野見山響子・画
福音館書店 本体1100円


40年から昔、会留府が開店した時のこと、子どもの本の店である以上は「おはなし会」をしなければとの意見があった。いまこそ図書館などで「おはなし会」をするけれど、その頃児童書部門をサービスしている公共図書館も少なかったし、まして語る人も少なかった。千葉市では会留府が開店すると同じ位の時期に地域や家庭に文庫がひろがった。今までいた所で文庫活動等をしていた人たちが、引越してきてあまりにも本屋も図書館もなくびっくり?して自分たちの手で作りはじめた。そのなかで子どもたちにお話を語る事が必要と感じ勉強しはじめた。お客さんがそうなれば、当然会留府でも勉強会やおはなし会をもたなければと、いろいろな人に聞きながら活動をはじめた。今からはびっくりするくらい子どもたちが集まった。子どもたちに背中をおされるようにあちらこちらで勉強会がもたれおはなし会が開かれた。会留府ではおはなしの活動ははじめから夫の担当になっていた。それは夫のほうが私よりはるかに熱心だったし楽しそうにできたからだ。
 じつをいうと私はいわゆる昔話などをほとんど聞いていないまま育った。新潟のある城下町に育った私は、しかも祖父母と一緒に暮らしていたこともあったのに、わたしの育った家庭は昔話を聞くと言う環境になかった。父も祖父もひとりっこ、おまけに父は5歳位までいまの朝鮮の平壌で育っている。(父は瀬田さんと同い年、生きていれば100歳だ)母は大きなお寺の娘だったが父親は漱石の門下生、母親は結婚前は数学の教師だったとか。一家をあげて本を読む家庭だった(強制された事はない)地方の公務員の一家、つまりあまり地域との繋がりがない家庭だった。もちろん育った時代もあって、私が幼かった頃は絵本もほとんどなかった。街には藩の学問所がそのまま図書館になっていたけれど、子どもが出入りするような図書館ではない。わずかに祖母が伝説のような話をしてくれたのを覚えている。
 それにくらべて祖父母もいない親子だけの家庭だった夫は早くに父親が病気で仕事ができない、母親がひたすら働いていた家庭だったので地域の人や親戚とのつながりが強い。お話の世界はすんなりと彼の中にはいってきていた。ネコを相手にお酒を飲みながらよくお話を覚えていた。私たちの世代はテキストでお話を覚えてそれを自分のなかで語るようにしていく。彼がそのテキストに選んでいたのは瀬田貞二のものが多かった。覚えやすくて語りやすいといっていた。
 おはこだった「おんちょろちょろ」からはじまるこの本を手にしながら、覚えていた時のようすを思い出しながら本を開いてみた。日本のむかしばなし18話、世界のむかしばなし10話がはいっている。従来出版されていた本と重複しているお話が多いけれど、こぶりの装丁は手になじむので自分で読むのにも向いている。先日1年生の子どもが自分で読むといって買っていった。挿絵があまりないけれどひらがながたくさんなので大丈夫読めるといっていた。いっしょに来てお金を払ったお父さんが読んでやりたいと言っていたのが私はうれしかった。
 もし、幼い時に昔話をたくさん聞いて育っていたら、どうだったかな?でも、そうでなかったけれど充分本好きになったのは両親のおかげだと感謝している。

2017年2月23日 (木)

ふたばからのおたより  -2月―

        

             分かれ道

 今週1週間、東京の研修に通い詰めている。里親さんに向けた養育プログラムを学ぶ。イギリスで開発されたものなので、講師は二人の英国人女性、同時通訳付きだ。プログラムの背景にある、さまざまな理論が広くて深く、本当にいい勉強をさせてもらっている。それに、何だか英会話の勉強もしているようだ。
 私が中学2年の、ちょうど英語がおもしろく感じ始めた頃、父親が1年間オーストラリアのメルボルンで仕事をすることになった。行きたければ一緒に行けばいいという話もあったらしいが、私は望まなかった。父親と二人で暮らすことになる1年間に息苦しさも予感したし、そうすると日本の学校を留年するかもしれないと聞くと、行きたいとは思わなかった。もし、あの時日本を離れて1年間過ごしていたら・・・、と、遥か年月がたってから、ふと思うようになった。もしそうなら、今とは違う人生を送っていたのではないかしら。13、14歳という年頃で全く違う文化に触れることは、また違う物差しを手に入れることだったかもしれない。それは、どんな感じだったろうか。
 人はもしかすると、生きていく中でちょっとした分かれ道に出会っているような気がする。決して大げさでなく、ずっと後になってから気がつくような、すごく真剣な選択でなく、ああ、あの時ああしていたらどんな人生だったろうかと思うような。後悔というのでもない。重さからも苦さからも自由になった、軽やかとも言えるいくつかの分かれ道が、きっと私にもあった。なるかもしれなかった、でも、なることのできなかった別の人生も含め、私は私の今のささやかな人生を受け入れよう、そんなことを思う2月である。
 1月の末に行った地域映画会は、心配していましたが、思いがけずたくさんの方々に来ていただき、とても温かい会になりました。4月のはじめ、会留府さんでも、同じ小さな映画会を開催させていただけることになりました。詳細は、また連絡しますが、ご都合がついたら多くの方に見ていただきたいと願っております。
P1010032

写真は、2、3年前の我が家の春先の花壇。この頃花壇までかまえてなくて、反省してます!                       (の)


2017年2月21日 (火)

みどりの町をつくろう

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「みどりの町をつくろう」
アランドラモンド・さく
まつむらゆりこ やく
福音館書店 本体1400円


アメリカ・カンザス州のグリーンズバーグに巨大な竜巻がおそいました。2007年5月4日のことです。その頃のグリーズバークには1400人くらいの人が住んでいました。(作者のことばより)カンザス州というと私はあの「オズの魔法使い」の物語を思い出します。あの物語も竜巻でオズは一瞬のうちにとばされてしまいます。住民の数は800人ほど、あたらしい街をめざして人びとは活動します。その新しい街、人びとは自然の恵を生かす街にしようと計画します。グリーンズバーグのグリーンというのはなんだろうと人びとは考えます。世界中から再建のためのものが集められます。物だけではありません。たくさんのボランティアの人びともかけつけました。ウォラックさんがみどりというのは自然のめぐみを活かして暮らす事だといいます。街をみどりにしよう!人びとは取り組みます。話し合いを持ちます。みどりの家、みどりの街ってどんなところでしょうか。
 わたしたちの日本も災害がいろいろのところでおこります。水害・火山・地震・・・今年の冬は北海道の方では寒波と大雪がありました。津波や地震などの自然災害ばかりではありません。なんといっても福島の原発事故がありました。この絵本では街の人びとが力をあわせて復興というか、グリーンバークの名前のような街をつくろうとします。この絵本はその実話にもとずいて描かれています。残念ながら福島の原発事故はこのようにはいっていません。事故をどう収集していったら良いかはまだわからず、混迷を深めています。それなのに経済を中心にして政府は今なお原発を再稼働しようとしています。自然と共生していくのではなく、自然のなかにはないものを人類はつくってしまいました。自然を征服するものとして捕えています。自然と共生をめざして、科学の力を使い豊かにするのにはどうしたらよいのか、この絵本はそれをわかりやすく具体的に描いています。

2017年2月17日 (金)

わたしたちが自由になるまえ

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「わたしたちが自由になるまえ」
フーリア・アルバレス
訳/神戸万知
ゴブリン書房 本体1500円

ドミニカ共和国ってどこにあったっけ?ほとんどの人がそんな認識しかもっていないと思います。そしてかってあったことの真実をもとに書かれているとはいえ、あまり切実には思えないのが私たちの気持ちかもしれません。この物語は時代と状況はちがいますが、ドミニカ版アンネの日記のような物語といったらなんとなくわかるかもしれません。アンネの日記ではアンネは殺されましたが、この物語にでてくる主人公アニークのいとこがアメリカに渡っています。(圧政をのがれるために)作者はこのいとこと思われます。
 ドミニカでは1930年から1961年までトルヒーヨ大統領の独裁政治が続いていました。アニークは大統領を尊敬していましたがいとこたちが突然アメリカにいってしまい、それからも次々に親しい人がいなくなります。アニークは真実を知ります。そして、父たちが囚われアニークも母と乳母?も身を隠せずにはいられなくなります。物語の後半はクローゼットに隠れた生活のなかで日記を書くことがが生きていくことの支えになるアニークです。それはアンネの日記がいまなお若い人たちに読まれていると同じ、その中にはアニークの瑞々しい情感があふれているからだと思います。
 私たちは未来を考える時にやはり過去を振り返ります。それはなにも国家ということではなくとも、日常のなかで自分の生き方を思うとき、困難なことに突き当たったとき、身近な人が亡くなったりしたとき、新しい命の誕生を迎えたとき、全てにあてはまることです。
 でも、国家によって命があぶなくなるなんてありえないとおもうかもしれませんが、おこりうることです。(いまメディアでとりあげられている共謀罪などもそんな視点から考えなければならないことだとおもいます。)今はそうではないけれどあまり遠くない未来に私たちもアニークのようなことがおこるかもしれない、それは私の心配しすぎなことなのでしょうか。
 「わたしはただ日記をつけたいだけで、世界をすくいたいわけじゃないって、ママにいった」「手かふるえてしかたがないーだけど、世界の人に知ってもらうために、この記録を残したいー」アニータの日記より。12歳の少女の物語です。


2017年2月15日 (水)

学習指導要領改訂案について

 今日の新聞に「学習指導要領改訂案」がのった。なんだか悪い夢をみているようだ。
*「生きる力を育むこと」3つの柱
 1 知識や技能」
 アクティブ・ラーニング プログラミング・カリキュラム・マネージメント
 どれも???(千葉市の公立小、中学校の図書館はまだPCがつかえません。本に貼ってあるバーコード
 は空、入力がされていません。(本屋がお金を一枚いくらとはらって貼ってありますが)
 2 思考力、判断力、表現力
 こんなに授業が盛りだくさんで時間がない子どもたち、教師も教材研究すらできないと悲鳴。そのなかで 思考力や判断力や表現力はつちかわれるのでしょうか?
 3 学びに向う力、人間性
 毎日の新聞紙上はいじめであっちもこっちも日本中、学校は決まったように頭をさげています。
 
 このなかで「生きていく力」が育まれるのでしょうか。今でも帰りが遅い子どもたちは遊ぶ時間がありません。しかも足りない時間は朝の時間とか土曜日を使うとか、こうなると虐待ですね。
 ボランティア等で学校へいっているわたしたち、もっと考えましょう。もっとNOといいましょう。思っている意見を言いましょう!

2017年2月14日 (火)

オオカミから犬へ!人と犬がなかよしなわけ

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「オオカミから犬へ!人と犬がなかよしなわけ」
ハドソン・タルボット作・絵
真木文絵・訳
岩崎書店 本体1500円

犬好きな人集まれ!空前のネコブームだそうですが、犬好きの人あなた向けの絵本ができました。オオカミと犬は親戚、残念ながらオオカミは絶滅に近い状態です。(カナダにわずか)ニホンオオカミは絶滅したといわれています。作者は犬と人間はどうしてこんなに仲が良いのか?それで犬のはじまりについて調べたところオオカミが人間とふれあってだんだん犬へと進化して来たということがわかった(あとがきより)とのことで、それをもとにしてお話を考えたとのことです。
 オオカミと人間が出会い(この絵本では人間の子ども)仲よくなって一緒に進化したとのことです。どうやって犬になったかということが描かれています。犬も人間もひとりぼっちでは生きられないということが良くわかります。そして、犬も人も子どもたちがその力を担います。つねに未来に向って。

2017年2月13日 (月)

とのさまがえるにはるがきた

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「とのさまがえるにはるがきた」
こどものとも年中向き3月号
小風さち さく
山口マオ え
福音館書店 本体389円


 静かな土の中でねむっていたとのさまがえるが目をさましました。なんだか外で音がします。寝過ごしたか?!そっと外をのぞいてみるとまだ真っ白です。”なぁーんだ”とのさまがえるはまた、眠ってしまいました。少したって土のなかで眠っていたものたちがもぞもぞ動き出します。”うるさいぞ””なにいっているの春だよ、春がきたよ””そんなことあるものか、おれがさっきのぞいた時はまだどこもかしこも真っ白だったぞ”でもみんな笑って外に行ってしまいました。あんまりうるさいのでようやく外にでてみると、”やや!”人間のことでいうと、とのさまがえるは2度寝をしたということですよね。2度寝の気持ちよいのはいうまでもありませんが。
 昨日我が家のアカハライモリ(くーちゃんとこーちやん)の水槽の水をかえました。我が家のイモリは冬眠しませんが寒い時期はじっとしています。(ひょんなことから飼って12年、かえると同じ両生類なのでうるうるとした目をしています。)まだ、あまりえさを食べません。ゆるゆると動いています。
 とのさまがえる、あわてるとまたまちがったことをしたりするから、ゆっくりと春の空気をあじわってね。近くではヒガンザクラが満開です。でも2月はまだ寒い、春までもう一歩です。

2017年2月11日 (土)

ほわほわひつじ

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「ほわほわひつじ」
こどものとも年少版3月号
池谷陽子 さく
福音館書店 本体389円

外は雪です。いいえここ何日も寒い日が続きますが、今日の千葉では青空の良いお天気、ただ寒いです。
この絵本のなか描かれているのは、冬で雪がすっかり積もって軒にはつららが下がっています。そういえばつららみないなぁ!現実でなく絵本のなかでの話です。
まあちゃんの冬の日、羊は丸々としていて、毛はもこもこしているので手をつっこむとフワフワの暖かさです。まあちゃんのところには羊は2匹メリーさんとチャカチャカです。
 羊の暖かい毛のなかに手もなにももぐらせて、でも春になると羊は丸裸に苅られその毛でまあちゃんはセーターを編んでもらいます。まあちゃんの幸せそうな笑い顔をみると、わたしまでうれしくなってしまいます。


2017年2月 8日 (水)

さばくのジン

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「さばくのジン」
こどものとも3月号
新藤悦子 文
荒木郁代 訳
福音館書店 本体389円

とても身の回りにない風景です。寒暖の差が激しい。広い、ラクダに乗っての移動民族、イスラム圏のこの物語のバックがイメージできない、それくらい遠い国の話だとおもいます。
少年シャーの家族は父さん、母さん5人の兄弟、シャーは末っ子です。母さんはケマンチェという楽器をせおっていて、らくだに荷物をつんで、一家は砂漠の中を進みます。母さんのケマンチェは魔物から一家やラクダたちを守ってくれます。砂嵐がおそってきました。それを切り抜けるのは母さんのケマンチェだけです。母さんはもし身体の調子が悪い時、シャーがかわりをできるようにとケマンチェの引き方を教えてくれました。肩の力をぬいて心をこめてひく、うまくいかないときは空の星をみて、ココロを込めてひくことを教えてくれました。
 旅にでかけます。母さんの身体の調子が悪いので今回はシャーがケマンチェをひきます。猛烈な砂嵐がやってきて、なにもかも飲み込もうとします。シャーはかあさんのかわりにケマンチェをひきますが、ひどい音がでるだけ、かあさんがその時は空をみることと言っていたのを思い出しました。ジンは砂漠の魔物、体色と姿を変えられる魔物ジン、が現れてシャーをまどわします。でも、シャーは一心不乱でケマンチェをひいてとうとう魔物をおいはらってしまいました。
 細密画で描かれた不思議な世界、でもこの道はシルクロードに、日本でも正倉院まで続いています。

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3月の会留府

  • *3月のお休みと営業時間10:30から6:00 日曜日は1:30から
    *6日・13日・20日・27日の月曜日はお休みです。

お仲間にどうぞ

  • ー元気になる集まりいろいろー
                          *グループ学ぼう・話そう  定例会第2月曜日13日1:00〜 講演「認知症と図書館」に参加          *ボランティア講座 定例会27日(月)10:00〜 テーマ「今年のまとめ・非公開               *憲法カフェ 28日(水)15回を終って・4月からの抱負をワイワイと語ろう 誰でも・予約制          *グループ放課後(公共図書館員・関係のある人)定例会15日(水)7:00〜読書会・ウェストール作「遠い日の呼び声」「真夜中の電話」   *YAの本を読む会+のんき〜ず(学校図書館司書)定例会9日(木)7:00〜読書会テキスト「星が獣になる季節」                *よいこ連盟・絵本の会(保育士たち)定例会10日(金)7:00〜マイブック(幼い子どもたちへの絵本やわらべ歌)                   *絵本の会17日(金)6:30〜福音館書店元編集者松本徹さんを囲んで いままで送り出してきた本とこれからの本・本作りの現場から                                                                                                           

これからの会

  • 子どもと本これからの会
    読書は知識や楽しみも含めて心の栄養を与えてくれます。そして考える力になります。 被災地の子どもたちに本を届けたい、身の回りの子どもたちの環境を考えていこうという、二本の柱をたててボランティア活動をすることで出発しました。 いろいろの方たちの希望と力を持ち寄って、すばやく、やわらかく、活動を続けていきたいと思います。参加される方は参加登録してください。 世話人 坂上・宮田・大山   

募金にご協力ください。

  • 募金にご協力ください
    いつもアジアの子どもたちに絵本を贈る運動に会留府も参加している団体。公益社団法人シャンティ国際ボランティア会へ。http://www.sva.or.jp *郵便振替口座 00170-8-397994 口座名 SVA緊急救援募金 東日本大震災募金」と記入 (青い用紙が郵便局にあります)一口1000円から  みんなの小さな気持ちを!!

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