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2018年5月26日 (土)

波うちぎわのシアン

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「波うちぎわのシアン」
斉藤倫
まめふく・絵
偕成社 本体1800円

私は猫なのにカモメという名前、みんなはおかしいと笑うけれど、私は気に入っている。生まれたばかりの捨て猫をひろってくれたのはフジ診療所のお医者さんだった。フジ先生は島の人ではない。この小さな島はラーラという。フジ先生はふらっと訪れたこのラーラが気に入って島の雑木林に診療所をつくった。お医者さんを一番必要としていた村の人たちが喜んで手助けしてくれた。看護婦もひとり、島で生まれた10代の女の子、元気でやる気いっぱいのネイがきて、診療所はスタートした。フジ先生は患者が増えるたびに改造して診療所を大きくしていった。そして、とうとう保育園ができた。ある夜カモメの鳴き声で 目をさましたフジ先生は島の港に燃えさかる船を見つけた。そして、その炎に包まれた船にはあかちゃんがいた。なんとか助け出した赤ちゃんはネイ保育園で育てられることになる。名前はシアン、この島だけにとれる青色の巻貝にそっくりな左のにぎりこぶしが名前の由来だ。シアンは大きくなると不思議なことがわかる。おかあさんのおなかのなかにいたときの記憶がわかる。けれどシアン自身の記憶はわからない。かたくにぎられた拳はひらくことがなかった。この物語はシアンの誕生の秘密にからんだ冒険物語だ。それは、この個性の強いフジ先生とラーラの島の人たちの暖かい交流、生まれる前の記憶をめぐっての不思議な物語だ。跡目争いというような話がからんだ冒険物語でもあるのだけれど、それだけでなくこの物語の背景に流れている人びとの交歓が、読む人の気持ちをどこかなつかしくゆったりとさせる。シアンが語る生まれる前の記憶が呼び起こされるからかもしれない。小さな島の海辺で遠くをみているのは読者のあなたかもしれない。わたしはいったいだれだろうか?と。


2018年5月25日 (金)

今日の毎日新聞からーいっしょにおいでよ

  ー 毎日新聞掲載からー
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「いっしょにおいでよ」
ホリー・M・マギー文
パスカル・ルメートル絵
なかがわちひろ訳
廣済堂あかつき刊 1500円

テロや憎しみに溢れたニュースが毎日マスメディアで送られてきます。子どもたちにどうしたら良いの?と聞かれたらあなたはどう答えますか?
女の子はテレビのニュースを見て「こんなのいやだ!」。お父さんに聞きました。お父さんは「いっしょにおいで」と言いました。知らない人がいっぱいの駅、お父さんはヒジャブを被った女の人と目が合うと帽子をあげて挨拶をしました。女の子もまねをしてみました。
お母さんにも聞きます。「いっしょにおいで」と言ってお母さんは女の子をマーケットに連れて行きました。そこではいろいろな人たちの好きな食べ物がたくさんならんでいました。世界には女の子が食べたことのないものがたくさんあるとのことです。女の子は家に帰ってお母さんの料理のお手伝いをしました。少し心が楽しくなりました。
食事の後、女の子は一人で犬を散歩につれていきたいと言います。お父さんもお母さんも女の子を一人で外に行かせるのは初めてなので不安になります。
でも、女の子の気持ちをだいじにすることにします。女の子は隣の男の子も「いっしょにおいでよ」と誘って散歩に行きます。なんといっても友だちといっしょは元気がでます。
この絵本では小さな女の子が自分の力で少しずつ不安を乗り越えていくことが描かれています。それには家族が信頼しあっていること(話し合う両親、お父さんは白人でお母さんはちがうようです)、小さなことでも行動すること、その積み重ねが不安を乗り越えていく力になることを伝えています。
シンプルな柔らかい訳文、子どもたちと一緒に読みあいたい絵本です。
 3月のブログに一度紹介しています。このような絵本が日本にはほとんどないので、ぜひ広く紹介したいと私は思いました。
flag6月15日(金)7時からの「絵本の会6月定例会」に、この絵本を編集されたほそえさちよさんを囲んでこの絵本ができるまでのお話をお聞きします。会員以外の方の参加もどうぞ!会費1000円、定員15名です。お申し込みは会留府まで。


2018年5月24日 (木)

黄金りゅうと天女

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「黄金りゅうと天女」
代田昇 文
赤羽末吉 絵
BL出版 本体1400円

沖縄の昔話です。那覇の町にさむらい出身の男と百姓の女がいた。若い二人は知り合って夫婦になりたいとおもったけれど身分の違いでゆるされなかった。二人揃って不思議な夢をみた。その夢に背中をおされるように泊まりの浜に舟があるから、その舟に乗って慶良間に渡り暮らす様にというものだった。天女はそう告げるとぱぁーと消えてしまったという。二人は夢で告げられた様に落ち合って浜で待っていた舟にのった。ゆらりゆられて着いたのは慶良間のはずれの慶留間、そこで二人は懸命に働いた。島の人たちもこの気だての良い夫婦を大切に思い、力をかしてくれた。やがて女の子が生まれ可愛(かなー)と名づけて育てた。この女の子はどこにでもあるお話のように神童、いつものように拝所におまいりしているとどこからか声がして、女の子は天の神子だから大切に育てる様にと告げられる。そして、ある日可愛は私は天にいかなければならないと言い、オタキ山から天に向かって手をひろげると、一頭のりゅうが天からおりてきて、その背に乗った可愛は天に登ってしまった。それからしばらくたって海賊が押し寄せて来た時、りゅうに乗った天女が海賊をおいはらい島を救ったという。けれどやはり可愛=天女は戻ってくることはなく、りゅうがさした青竹のもとにかぐわしいおおゆりがたくさん咲き、時にはそのゆりのなかに天女がみえるという。
 画家の描く黄金りゅうは金色や赤色を押さえ、筆書きのようだ。けれど黄金りゅうの迫力は十分だ。本を広げてみると良い、表と裏表紙一杯に描かれているりゅう、その背に乗っている凛々しい天女、下にはこれもいっぱいに海、そのなかに浮かんでいる島々、ひゅうひゅうとした風の音が聞こえるようだ。ここは日本なのだろうか。いや、琉球王国なのだろう。中国やモンゴルで暮し、戦火のなかの庶民の生活を見て来た画家はどんなおもいでこのお話に絵を描いたのだろうか。この絵本は1974年に出版、しばらく手に入らなかったのだけれど、出版社が変わって復刊した。


2018年5月23日 (水)

やまのかいしゃ

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「やまのかいしゃ」
スズキコージさく
かたやまけん・え
福音館書店 本体1500円

この本が母の友に書かれていたのは知らないけれど、最初架空社からでた時はもっと世の中がのんびりしていたように思う。今の出版はほんとにタイムリーなので、ちょっぴり複雑だ。過労死とか非常勤職員とか非正規雇用とか高プロ問題だとか、それらはみんなそこでつながっている。なんだか忙しく、また、忙しくしていないと怠け者になってるような気分、実際どうしてこんなに働いているのに生活がきびしいのか、と思う。ほげたくんとほいさくくんのようにもう地上は見切りをつけてやまに会社をつくれば良いのだ。でもほげたさん、ほいさくくん山で暮らすのはなかなか大変なのだよ。まず水、それになにもかも自分でつくらなくてはだめ。そして、何よりも健康でなければならない。もう私は失格だなぁ!せめて気分だけでも、山の会社につとめて?山の暮しを堪能しよう。それにしてもこのコンビは最高!

2018年5月22日 (火)

ちょうちょのためにドアをあけよう

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「ちょうちょのためにドアをあけよう」
ルース・クラウス文
モーリス・センダック絵
木坂涼 訳
岩波書店 本体1000円

この絵本に副題をつけるとなると、以前出版されていた「あなはほるものおっつちるとこ」という絵本
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ーちいちゃいこどもたちの せつめい(クラウス文 センダック絵 わたなべしげお訳)ーのPART2になるかもしれない。こどもたちの言葉がいきいきと描かれている。センダックの絵がついてたくさんの子どもたちが描かれている。子どもたちの胸のなかには言葉がいっぱいつまっている。<おおごえで うたう うたを ひとつくらい おぼえておくと いいよ ぎゃーって さけびたくなる ひの ために>そうだ!これを私はおとなだけれど憶えておこう!<おやの かおが みてみたいってこと あるよね>あんまりこれは言ってはいけない!<そんなに つかれたって いうなら つかれを ポイって すてちゃえば いいのよ>そうそうそのとおり!こんなふうに子どもの言葉とセンダックの楽しい絵がいっぱい描かれている。センダックの描く子どもたちは表情豊かに踊ったり、うたったり。おもわず笑ってしまう。やっぱり絵本はいいなぁ!楽しい!

2018年5月21日 (月)

もりのたんじょうびパーティ/サーカスくまさん

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「もりのたんじょうびパーティ」
「サーカスくまさん」
エリザベス・イワノフスキー作
ふしみみさを 訳
岩波書店 本体各1000円

前に紹介した本の後2冊が入ってきました。森で小さな生き物が遊んだり、お祝いのパーティーのようす、小さなかわいい絵本です。2冊のうち私は「もりのたんじょうびパーティ」の方が写真やさんになったり、いろいろな楽しんでいる生き物が登場。音楽も聞こえてきそうです。
細い筆で描かれているのでしょうか。その細い線書きがこの絵本を楽しくしてくれます。小さな小さな絵本です。

2018年5月17日 (木)

へんてこロボ

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「へんてこロボ」
ミシェル・ロビンソン文
セルジオ・ルッツィア絵
福本友美子 訳
光村教育図書 本体1300円

いたずらキツネが箱を運んで来た。箱をパカッと開けるとロボットがブー!とでてきた。そっとのぞいていたものしりビーバーがレバーをグィッとひくとバーン、次にでてきたのはちびっこまじょスイッチをカチット、バーン!次々と動物たちがロボットをいじって直そうとする。でも、直らないよ。どうしたっかって。さぁ!わたしの出番だよ。言う通りにみんなでいじってみると、みごとロボットは直った。それだけの話。ロボットはおれいをいって元気に行ってしまったとさ。動物たちが次々と直そうとする、そのときの続く音がおもしろい。本の上のほうに手をだした動物たちが表情豊かに描かれています。

2018年5月14日 (月)

マラカスでなかよし

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「しんやくんのマラカス」
こどものとも年中版
石川えりこ さく
福音館書店 本体389円

しんやくんがお母さんに報告、何をうれしそうに話したかったというとね。お友だちができた!しんやくんはちょっぴりおとなしい、お花が大好き。藤の花の下で花の匂いをかいでいたら向こう側に自分と同じような女の子を見つけた。お友だちになりたかったのだけれどどうしたらいいのかなぁ。それでゼリーのカップをもっていってそれに砂をつめてマラカスをつくってシャカシャカ、その女の子なおちゃんって名前なんだって。ぼくお友だちができたんだよ!しんやくんのうれしい気持ちがマラカスのシャカシャカといっしょにこの本を読んでいる人に伝わってきます。いい音といい花の匂いが透明感のある絵で伝わってきます。
もう一冊私の好きなマラカスの絵本があります。

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「きょうはマラカスのひ」
樋勝朋己 文・絵
福音館書店 本体1400円
クネクネさんはなかよしの友だちのパーマさんとフワフワさんとマラカスの発表会を計画します。ちょっとおしゃれをしてクネクネさんの家に集まりました。クネクネさんはおおはりきり、難しいマラカスに挑戦します。お昼にみんなで食べるパンも焼きました。はじまり、はじまり。最初はパーマさんチャッ!チャッ!迫力いっぱいのリズムでした。次はフワフワさん。フワフワさんはとてもはずかしがりや、リズムを聞いているとやさしい気持ちになります。ちょっと一休みしてお昼ご飯を食べたのがいけなかったのでしょうか。クネクネさんの時には二人とも寝てしまいました。それにクネクネさんは足がもつれてしりもちをついてしまいました。クネクネさんはがっかりして、部屋にとじこもって泣いています。でも、クネクネさんはふたりになぐさめられて再挑戦します。三人の友情がとても穏やかに流れている絵本です。こんな友だちがいるとうれしいですね。
ところでヤクルトの空きカップに砂をいれてシャカシャカ、ちょうど手になじむ大きさで楽しめます。みんなでシャカ、シャカ、シャカ!notesともだちっていいな!シャカ、シャカ、シャカ!

2018年5月12日 (土)

どれもこれもたまごの絵本

 たまごは手軽で栄養価もありとても日常的な食べ物だ。私は「たまごかけごはん」大好き!
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「たまごとにわとり」
かがくのとも6月号
棚橋亜左子 さく
福音館書店 本体389円

たまごでもいろいろある。この絵本はたまごというよりニワトリの一日の様子が描かれている。朝の農場ニワトリの一日がはじまる。ここに描かれているニワトリはいわゆる平 飼いのニワトリだ。ゲージで飼われているのでなくニワトリたちは自由に走り回ったり、地面をほじくったりしている。普通はニワトリ小屋で飼っているのは猫や他の生きものなどに襲われない様にということで、この絵本のニワトリたちも鳥小屋で、でもこの鳥小屋は運動場つき、そして、庭にだしてもらうこともある。それと対照的に同じ鳥小屋でもいわゆるゲージで飼われているのは、電気で光や温度の調節がされて、餌や水もオートメ、効率よくたくさん卵を産ませるようになっている。この絵本のニワトリは平飼いの鳥らしい、リアルな絵がすごく良い。雌の役割雄の役割などもしっかり描かれている。


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「たまごとひよこ」
ミリセント・E・セルサム ぶん
竹山博 え
松田道郎 やく
福音館書店 本体1100円

この絵本はたまごが孵ってひよこになるまでの生物学的視点で描かれている。それはたんなるニワトリのことだけでなく、たまごからひよこに孵る課程の中は人や他の生き物の誕生と同じような課程をたどる。人も同じようにたまごから成長する。もちろんたまごそのままではなく、まず精子と卵子の結合、そして、成長して生きものになる。ニワトリの雌のなかにあるたまごの成長とどうやってたまごがひよこになっていくのかが丁寧に描かれている。(店で売っているたまごにはふつう精子がはいっていない、つまりそのたまごからひよこをかえすことはできない、)食料としてのみのたまご。もちろん平飼いのたまごとのちがいがわかる。

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「あれこれたまご」
とりやまみゆき文
中の滋 え
福音館書店 本体900円

この絵本は関西弁で書かれているので、子どもたちに読んでやるとユーモアいっぱいで笑いがひろがる。この絵本は生まれた後のたまご、つまり私たちのもとにどうやってくるか、どう売られているかの流通のこと、つまり生活のなかのたまご、マーケットから家にきて、料理されあなたの身体のなかに。いろいろな料理もでてくる。
 わたしが子どもだった頃は貴重な栄養のもとでした。病気見舞いには藁づつにはいったたまごをもっていたものです。(そういえはあんまりたまごアレルギーなんて聞かなかったなぁ。)
 いろいろの視点からのいろいろなたまごのお話です。

2018年5月11日 (金)

ねられんねられんかぼちゃのこ

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「ねられんねられんかぼちゃのこ」
こどものとも年少版 6月号
やぎゅうげんいちろう さく
福音館書店 本体389えん

「ねられんねられん」と言っているのはかぼちゃのこです。おつきさまに「もう ねなさい!」と言われていいます。いろいろとねられない言い訳をしているかぼちゃのこ、頭にかえるがのっているからとかせなかにいもむしがくっついているとか。「どいてもらいなさーい」あっ!いなくなった。どこへいったか、どこだろう?最後にはカナブンのあさちゃんがまだくっついています。あら?みんないなくなってしまったら困るからカナブンのあさちゃんは「いいの!いいの!」
 一筆書きのような絵、のんびりとおつきさまとかぼちゃのことの会話。毎日バタバタとしているあなたへ
かぼちゃのこになったように「ねられんねられん」といってみたら。しばらくしたらなんか安心して「おやすみなさーい」ということになります。
 次はおとな読み、「わからん わからーん」とみんなでいってみましょうか。ニコニコと政権に言ってみましょうか。子どもたちのこれからが「わからーん わからーん」とみんなでいってみましょうか。

2018年5月 7日 (月)

過去六年間を顧みてーかこさとし

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「過去六年間を顧みて」
かこさとし小学校卒業のときの絵日記
かこさとし
偕成社 本体1600円

加古里子さんが亡くなりました。92歳だったそうです。ちょうどこの本を読んで、文中のたくさんの絵を見返していたところでした。今日は朝から学校図書館展示会に参加していました。おいでいただいた先生と、偶然ですが「だるまちゃんとてんぐちゃん」や「からすのパンやさん」の話をしていました。日昄の人がニュースを知らせてくれました。加古さんの本の魅力、細かく書き込まれた絵の魅力、歌がでてくるリズムのある文体、誰にでも解りやすい楽しい物語、長く読み続けられる秘密がいっぱいつまっている絵本、ぐりとぐらとならんで国民栄誉賞ものだねと話していました。
 この本は加古さんが小学校卒業の時の絵日記を編集したものです。加古さんの小学校卒業の時1938年、担任の先生が「何枚でも思う通りかけ」とどっさりと教卓につまれた紙のたば、加古少年は夢中で描きます。1926年、大正十五年生まれ、福井の武生に生まれ小二の時東京府板橋区に移住、第一小学校から新設の第四小学校卒業までが描かれている「思い出聞き書き」と地図つきの絵、学校の様子、友だち、先生、そして、まわりで働いているおとなのようすがいきいきと描かれている。私の頃でさえそうだったのだけれど、いまよりずっと子どもたちは自由で、自分たちの場所をもっていた。そして、戦争。どんどん人が死んでいく、それなのにこの日記に描かれている子どもたちのエネルギーは一体なんなのだろうか。おとなたちは子どもに希望をかけていた。その望みに答えようと子どもたちは必死に生きている。そして、無惨な戦争へつっこんでいく時代のようすも描かれている。
視力がなくて航空士官になれなくて良かった。結果論だけれどそのことで私たちに大きなものを残してくれた加古さん、最後に父親に謝辞の文がある。私たちもまた、子どもたちに何を残し伝えられるだろうか。


2018年5月 6日 (日)

いっしょにおいでよ

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「いっしょにおいでよ」
ホリー・M・マギー文
パスカル・ルメートル絵
なかがわちひろ 訳
Kあかつき 本体1500円

女の子はテレビを見て不安になりました。たくさんの人がにらみあって争っています。”こんなのいやだ”こわくなった女の子はおとうさんのところにいきました。おとうさんは女の子に”いっしょにおいで”とでかけます。プラットホームではみんな怖い顔をしています。お父さんはビジャブをかぶった女の人と目があうと帽子を上げて挨拶をします。女の子も同じことをしてみました。電車に乗ったのですが混んでいてみんな怖い顔をしています。女の子だけでなく実をいうとお父さんにとってもはじめての経験です。ここにはくわしく描かれていませんが、女の子の家庭はお父さんは白人ですが、お母さんは違うようです。肌の色の違う人が仲良くなるのはなかなか大変です。異文化を受け入れるのもなかなかやさしいことではありません。お母さんは女の子の不安を日常の生活のなかから女の子に教えます。お店に行く、いろいろな人がいるだけでなくいろいろな食べものが並んでいます。女の子は家に帰って手伝いをしながら、少しずつ不安が消えていきます。これもテキストには描かれていませんが、両親との食事のようすは女の子が両親に愛されていることがわかります。女の子の不安を静かにさせる方法、家族が信頼しあっていること、ちいさなことでも、行動すること。その積み重ねが世の中を変えていく、おとなの私たちはその人間性を信じてすすむことだと、作者たちは9.11やテロを経験しているだけにしっかりと伝えています。
 色も装丁も地味ですがすっきりときれいです。落ちついた紫の見返しの色、光のあたり方で輝きます。中川さんの訳文も柔らかくシンプルで、絵と良くあっています。

2018年5月 5日 (土)

いろいろ いろんなかぞくほん

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「いろいろ いろんなかぞくのほん」
メアリ・ホフマン ぶん
ロス・アスクィス え
すぎもとえみ やく
少年しゃしん新聞社 本体1900円


家族ーこの妙なるもの。「家族」て?子どもたちに聞かれたらどう答えるだろうか。何人かと暮らしているとはは限らない、けれど一人で暮らしている人に家族いる?と聞いたら、一人ですと答える人もいるだろうし、いま暮らしているのは一人だけれど・・・という人もいると思う。
 今日は「こどもの日」だった。子どもは一人で暮らしてはいかれないので、ほとんどは家族と一緒だ。この絵本の表紙の表も、裏もたくさんの家族が描かれている。いろいろな家族のかたちが見開き1ページいっぱいのイラストとともに描かれている。「かぞくのかたち」「きみのかぞくにはだれがいる?」「すむところ」「がっこう」「しごと」「やすみのひ」「たべもの」「ふくそう」「ペット」「おいわいごと」「しゅみ」「でかけるとき」「きもち」そして、「ファミリー・ツリー」まで幼い子どもたちにわかりやすくまとめられている。どの部分もただ描かれているだけ、道徳の本ではないので良いとか、悪いとかはいっさいかかれていない。もうひとつ感じたのは全体的にフランスでの本が定本なので欧米中心になっている。アジア、アフリカはほとんどない。世界はもっと多様でもっとおもしろい?ということは一冊の絵本で表現されるのは無理なのかもしれない。「かぞくはいろいろ、きみのかぞくはどんなかぞく?」と本のそでのところに描かれているようにこの絵本を読んで次のおしゃべりに発展していくことが望ましい。2018年5月5日を誰とどんなことをしたか、記録しておくと後になって貴重な家族史になる。
clipわたしは?風邪をこじらして、ともかく家でぶらぶらして過ごしてしまいました。良いお天気だったので残念でした。

2018年5月 3日 (木)

檻の中のライオン

    ーきょうは憲法記念日ー
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「檻の中のライオン」
憲法がわかる46のおはなし
楾 大樹(handou taiki)
かもがわ出版 1300円


会留府では「憲法カフェ」という集まりを毎月一回行っている。今月で27回目一応終了ということになっている。会留府で行っているといっても、会留府は運営をしているだけだ。はじめは憲法改悪反対といっても気分で反対といっているのではないか、これは私自身の反省をこめて、もっときちんと勉強したいと思ったからだ。現政権に対しての腹立ちまぎれ、私でいうと子どもたちの格差の問題、そして生きにくい社会、などがある。けれども選挙のたびに圧勝する自民党+公明党、そして生活者の間でただよっている無関心とあきらめ、労働者はもう死語になったような労働組合の様子、なんだろう?この空気と思っていたところに九条を変えようという動きがあわただしくなってきた。そして、廻りの人に聞くと「憲法」なんだか良くわからないことが多すぎるよね、”じゃあ!学習してみようか”とはじめた。身近な所=東京まで出かけるには時間もお金もないということで場所は会留府(当然15名位)夜仕事が終わって7時から9時、手助けしてもらえるように弁護士はどうだろう、ちょうど伊藤真さんの講演会があって出かけて行き、その主催の千葉県若手弁護士の会に頼んでみた。ラッキーだった。そして、毎回のほとんどを忙しい中をさいて来てくださった。憲法を読むこと、帝国憲法そして、自民党の改正案と比較してみることからはじまった。
 集まったのは中年、老年?、新聞を見て申し込まれた方が多く、会留府のお客様ではない人がほとんどでちょっと驚き、そして毎回15名位続いた。条項を具体的に、なるべく生活と憲法とのかかわりの話合で続いた。このことはまた機会をみて記したいとおもう。
 この本はまずライオンを権力、そして檻を憲法として語っている。著者は「明日の自由を守る若手弁護士の会」所属の1975年生まれの弁護士だ。このたとえ話はとてもわかりやすくしかもユニーク。たんに「憲法の条文がこうなっているということだけでなく、なぜそうなっているのかと理由を考えていく。はじめにから」
 これから「憲法カフェ」をどうしようかという話がでている。近いうちに参加者と話し合えて決めたいとおもう。まだとりあげていないことが多く、たとえば今一番の話題の「介護ー文化的生活ー憲法」「直接選挙制度ー国民投票」などまだまだあるので、もう一度整理しながら話し合いをもっていけたらと考えている。できれば若い?人たちとも。
 そして、一番思っているのは、市民は話し合う場を求めているとのこと、これは憲法カフェにかぎらず、息苦しい毎日に必要なことで求めている人たちが多い。それが少しでも新しい風が吹く時代になっていけば良いと考える。檻は閉じ込めるものでなく、身を護るものに!

5月のえるふ

     風薫る5月、山々は新緑がきれいです。2018年スタートします。

  お休み・定休日は月曜
     3日・4日・5日・7日・14日・21日・28日
  日曜 1:00〜6:00
6日・13日・20日・27日
  
  club学校図書館展示会    7日 1:00〜7:00 8日・9日10:00〜7:00
10日10:00〜5:00
 千葉市きぼ〜る1F 主催 千葉市書店組合 無料
      どなたでもご覧いただけます。学校図書館にどんな本が入るでしょうか
      調べ学習から読み物まで。たくさんの本を見ることができます。販売はありません。

  clubグループ放課後     9日7:00〜9:00 会留府で 
      公共図書館司書・関心ある人
      読書会「たまたまザイールまたコンゴ」田中真知 著

  clubY・Aの本を読む会    10日7:00〜9:00 会留府で
       誰でも
      読書会「扉守 塩の道物語」光原百合・著

  club羊毛チクチクの会     17日7:00〜9:00会留府で
       誰でも 原料代など

  club絵本の会(会員募集中・会費あり)  18日7:00〜9:00 会留府で
      絵本ガイダンス 新刊・話題 新刊絵本がおもしろい!

  clubボランティア講座(会員募集中・会費あり)21日7:00〜9:00 会留府で
        いろいろな場でのお話と絵本を読む人 絵本研究と実技

  club憲法カフェ(3期最終回・会費あり)  29日7:00〜9:00  会留府で
        憲法国民投票について  千葉県若手弁護士の会の弁護士といっしょ

  

2018年5月 2日 (水)

言っておきたいことー高畑勲さんの言葉

高畑勲さんが最後に私たちに残した言葉をそのまま転記します。5月を迎えて今も最も考えなければいけないことです。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 憲法九条を基盤にした賢明でしたたかな外交努力、平和的国際貢献こそが最大の抑止力であり、世界の全ての 国との相互理解を前進させるのが日本の唯一の道です。七十年間、戦闘で一人も殺さず、殺されず、今なお戦後といえることがどんなに幸せなことか。この平和をさらに強固なものとするために、私たちは改めて日本国、憲法によって戦争をしない国、戦争することのできない国であることを誇り高く内外に宣言すべきです。
 抽象的であいまいな言葉でどんなまやかしの限定をつけようとも、一旦戦争のできる国になれば、どういう運命をたどことになるのか、私たちは歴史に学ばなければなません。戦争をできるのにしないのはひじょうに難しく、できると、ついしてしまうことになる危険性が極めて高いのです。ー後略
  ー「君が戦争を欲しないならば」岩波ブックレットNO.942よりー

2018年4月29日 (日)

非武装地帯に春がくると

   日本のとるべきことはなんだろうか!

 以下の文は「2011.4.23のえるふ通信」からです。先日28日の毎日新聞にー軍事境界線近くの橋の上で話す北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)と韓国の文在寅大統領ーの写真が大きくでていました。このテープルの軍事境界線ちかくにこの絵本の描かれたところがあるのだと考えました。そして、作者のイ・オクベさんが国際ペンクラブ大会に来日された時、私は会場の早稲田大で話を聞いていたのだと思い出しました。その時のブログを再掲します。この時のテーマは「環境」です。皮肉にもこの非武装地帯には生き物が人の手におかされず生息している矛盾、やはり人が勝手に分断してしまうこと、戦争が最大の環境破壊だとおもいます。あれから7年たちました。私たちは何をしたのでしょうか。

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「非武装地帯に春がくると」
イ・オクベ=作
おおたけきよみ=訳
童心社 本体2000円

とてもストレートなタイトルです。オビには「わたしたちは戦争がだいきらいです」と。この言葉も多くのことが含まれていますが、<日・中・韓の絵本作家がおくる平和絵本>と書かれています。
 たくさんな生きものの子どもたちが遊んでいます。子育ての様子も描かれています。でも鳥が巣をかけているもの、うりんぼたちが鼻付き合わせてのぞきこんでいるところに何があるのでしょう。ちょっと顔をだしているうさぎの見ているものは?そのなかに子ども(孫)と手を繋いで歩いているおじいさんがいます。ここはいわゆる38度線とよばれている朝鮮半島の非武装地帯です。おじいさんは春・夏・秋・冬、この展望台から故郷を見に通います。この非武装地帯は人が立ち入る事ができません。人の手が入らないだけに、自然のまま、絶滅または絶滅にちかい生きものが残っています。安全な楽園?いいえ、この本のあとがきにもあるようにそうはいえません。おじいさんはこれ以上展望台にのぼって望遠鏡で見ることをしたくありません。鉄のとびらをあけて故郷に行きたいのです。
 昨年の9月23日に「国際ペン東京大会」がありました。そのうちのひとつ「ー子ども・環境・文学ーそして未来へ」というテーマでシンポジウムがありました。司会ひこ・田中でジャクリーヌ・ウィルソン、上橋菜穂子、そしてこの絵本の作者イ・オクベさんの出席でおこなわれ私は聞きにいくことができました。その時にこの絵本の一部が映像化されて上演され、一足先にその時に見る事ができました。イ・オクベさんの抑えた言葉のひとつひとつのなかに平和への強い希望が感じられ感銘をうけました。
戦争は最大の環境破壊です。あらためてこの絵本のなかのおじいさんといっしょに平和を願わずにいられません。このシリーズは童心社の創業55周年記念出版です。


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